西村朗作品集
現代音楽の作曲家として世界的に名の知られる西村朗氏。 その作風は強く抒情的なものであり、日本のみならず広くアジアの美学観が取りこまれている。精緻なオーケストレーションから濃密な音響体が生みだされ、一種単調な旋律がこの上もなく魅惑的なものへと変貌していくさまは圧巻の一言。
調性的な音楽を排斥する動きが根強く残る中、従来の西洋音楽の語法によらず、真に新しい音楽の地平を切り開いた氏の功績は計り知れない。音楽の専門家だけでなく、クラシック音楽の愛好家にも聴いてほしい作曲家である。ストラヴィンスキーやバルトークなどの近現代の西洋音楽に抵抗がなければ、同じような感覚ですんなりと耳に入ってくることと思う。
本CDでは、氏の経歴では中前期にあたる時期から代表的な作品が収められており、その音響に対する並々ならぬ意欲と、優れた音楽観を感じとることが出来る。
解説もまた必見。現代音楽界の鬼才、川島素晴氏の深い造詣によって書かれた解説は、現代音楽の解説文にはしばしばみられるハッキリとしない物の言いが無く、作品を理解するためのこれ以上無い手引きとしてリスナーを導いてくれる。
現代音楽の入門者はもちろん、"聴いて分かる"現代音楽を求めている方にも是非ともオススメしたい一枚。
"現代"に生まれた無数の音楽を見まわしたって、ここまでオトクな一枚はそうそう見かけるもんじゃありません。
DECO
ここまでくだらないアルバムってそうそうないでしょう。
最近一人暮らしを始めたのですが、その寂しさも相まってか、聴くたびに一人部屋で噴き出してしまいます。
個人的に2曲目のバックトラックがドツボ。あと21世紀の精神異常者のカバーは、これに耐えられる人はいるのか?ってくらい破壊力があります。
最後の曲は水野真紀さんとのデュエットです。そのノロケっぷりにきっとあなたも照れ笑いを隠せないことでしょう。
ラヂオの時間 [VHS]
「12人の優しい日本人」に比べてより立体的でデジタルな進化を遂げた作品だと思えた。言葉と脚本の面白さがラジオの世界という舞台で滲み出る面白さです。芸達者な方ばかり出ておられるので非常に見ごたえがあり笑えます。
観てない人は是非。
爆笑しました(笑)★五つ。
キネマ旬報 2010年 12/1号 [雑誌]
日本の代表的な映画雑誌「キネマ旬報」ではシリーズ企画として「黒澤明から受け継ぐ」を連載してきた。
今号では現在衣装担当ととして活躍している、黒澤明の長女・黒澤和子さんが父・黒澤明から、何を学び、何を受け継いだかを語っておられる。娘から観た黒澤明監督の公私にわたるエピソードが多く紹介されており、たいへん興味深かった。
ちなみに、このシリーズは1月上旬号の野上照代さんの巻をもって終了した。
その他のシリーズ掲載号は以下の通り
第1回 小泉尭史 09年10月下旬号
第2回 大林宣彦 09年11月下旬号
第3回 木村大作 09年12月下旬号
第4回 佐藤順弥 10年1月下旬号
第5回 出目昌伸[前編] 10年4月下旬号
出目昌伸[後編] 10年5月上旬号