Notes of a Dirty Old Man
思うに一日、一日はしょうもないことの繰り返しですぎていく。起きて、食べて、寝て、起きて、食べて、寝て。映画やドラマののように、ドラマチックな展開というのにはまずお目にかからない。もしあなたがそういうものを、つねに求めていたらがっかりのしどおしであろう。でも人生なんてこんなものと思ってしまえば、これはこれで案外楽しいものである。だって考えてみてほしい。映画のような事がしょっちゅう起こることを。あれは2時間だからいいのであって、ひっきりなしにあんなことが起こったら、楽しいというよりもげっそりする。どうしようもない人生でもべつにいいんじゃない。さて、前置きが長かったが、チャールズ・ブコウスキーである。彼の作品はちょっと前にどかどかと翻訳が出版されたが今は少し落ち着いたようである。それにしてもあのブームといえるような状況は何だったのであろうか。その内容からしてそんなに一般受けするような作家であるとは思えないのだが。もちろんブコウスキーは素晴らしい作家であるし、長く読みつがれるべき作品を数多く書いている。これが日本人によくある一過性のものでないことを祈るのみである。ある意味、かれの作品はどれを読んでも同じである。そう、それがブコウスキーなのだ。それもどうしようもない日常がテーマとなっている。どうしようもない日常を描くこと。これは誰でも出来ることではない。作家とはいろいろな誘惑にさらされるものである。たとえば、地位とか名誉とか、高尚なテーマとかに。だからこそ一貫してこれを描ききるブウコウスキーは重要なのである。この作品集は新聞連載がもとになっている。とはいっても、もちろんいつものブコウスキ-節全開なので安心を。しかし、こんなものを新聞に載せるなんて・・おそるべし、アメリカ。ブコウスキーのものは原書で読むのが一番である。難しい構文とかは、使っていないので読みやすいはずである。もっとも卑語や俗語のオンパレードなので別の苦労はあるけど。
DIRTY OLD MAN ~さらば夏よ~
最近のサザン、つまり「キラーストリート」とこのシングルの持つ包容力(抱擁力)は素晴らしい。聞いているうちに心に暖かいものが満たされてゆくのだ。
長いキャリアを感じさせながら、この域まで達したミュージシャンは彼らくらいのものだろう。傷ついても、大きなもので包み込んでくれるような広大さはほとんどオリジナリティーと言っていいくらいだ。
サビが中で歌われる「愛されたいのさ」という歌詞がダイレクトに胸を打ちます。