僕の古い友達
小田和正の番組で再評価のチャンスも生まれている斉藤哲夫。CBSソニー時代の3枚を聴けば、過小評価されたミュージシャンの代表に挙げられる理由も納得できるだろう。
この作品は、CBSソニー時代の3枚の中では最後の作品で、「グッドタイム・ミュージック」や「バイバイ・グッバイ・サラバイ」のような強烈なインパクトのある曲はない代わりに、どれも味わいのある捨てがたい曲が並び、平均点は高く、代表作と言っていい。哲学者と言われた頃の堅さはとれ、いっそうポップになっており、格調がなくなったと感じた人もいただろうが、逆に人柄の滲み出る親しみやすい曲と感じる人もいると思う。特に、ベスト盤から漏れた「ワイングラスいっぱい」「すり切れたレコード」「ソー・ダンス・オールナイト」と言ったノスタルジックなナンバーが、聴けば聴くほど味が出る。そういう意味では、ベスト盤を気に入った人も絶対「買い」である。
今回CDで聴き直して、サウンド的にも優れていると感じたが、それもそのはず、バックの演奏は、林立夫のドラムに後藤次利のベース、ギターが大村憲司、キーボードが松任谷正隆、さらに渡辺勝、駒沢裕城、チト河内といった腕利きの面々が名を連ねており、良質のシンガー・ソングライターのアルバムに仕上がっている。音も良い。
渡辺勝
これは名作、おすすめです。
本作の良さがわからない場合は、人間修行が足りないと思います。
例えば、2曲目はwikipediaなどで勉強してから聞くと、良さがわかります。
3曲目は三上寛氏にその昔提供した名曲で、歌唱がすばらしい。
松倉氏がからむ4曲目は、現在のライブでも好んで演奏されており、
日本のビートが心地よく、音が多すぎず少なすぎず、しかも豊潤な趣で、いとをかし。
5、6曲目はレトロスペクティブですが21世紀でも聞きごたえがあります。
7曲目のジミヘンちっくなギター、8曲目のセンチメント、9曲目のジャズィーなムードはめちゃ渋い。
などなど、書ききれないくらいに入魂の楽曲揃いです(プロデューサー冴えてる)。
音楽の尊厳を感じさせる、大人の音、完熟した善い声です。
日蓮と蒙古大襲来 [DVD]
今作の日蓮は、題名にもあるように蒙古との激闘が主題です。もちろん日蓮のそれまでの生い立ちも描いていますが、見所はやはりそこです。
名優、長谷川一夫演じる今作の日蓮は萬錦さんと違い、表面的な演技は押さえめな分、内からにじみ出る情熱や思いを観るものにひしひしと感じさせる見事な演技を見せてくれます。
そんな一夫演じる日蓮を尊く拝む人々を見ていると、こちらまでそんな気を起こさせるほどの魅力を存分に放っています。
そしてクライマックスの日蓮が嵐を起こし、必死に唱えるシーンはスゴイ!の一言。
俳優陣も豪華です。
山口組若頭暗殺事件―利権をめぐるウラ社会の暗闘劇 (文庫ぎんが堂)
現在書店では「武富士対山口組」が並んでいますが、本書と合わせ読むと、より分かりやすいのではないでしょうか。暗殺事件自体は平成9年ですが、事件の背景にも結構迫っていますので、あまり知識のなかった方でも理解しやすいと思います。
あがた森魚とZIPANG BOYZ號の一夜 惑星漂流60周in東京 [DVD]
時代を適格にとらえた音楽活動。
もちろん3時間では表現できないが、その集大成として重要な映像。
ジャンルなんて関係ない、すべての音楽を愛する者なら体験すべき作品。
これこそ、レジェンド!