現代(ヒュンダイ)がトヨタを越えるとき: 韓国に駆逐される日本企業 (ちくま新書)
著者は韓国の大企業だけではなく、サプライヤー、日本の中小企業、サプライヤーなどからのヒアリングも行ったり、実例を挙げて、日韓両国の製造業の競争力を比較している。
特に「その国の製造業の実力は中小企業を見ればわかる」という視点からの考察は全く正しい。
その視点から、サプライヤーや中小企業に視点を当てた調査は興味深い。と言うのも、従来、韓国企業は部品や生産財を日本から輸入しており、それが韓国経済のウィークポイントと言われてきたからである。ところが、日韓の差は縮小してきていると言う現場(日本の中小企業やメーカー)の声をきちんと取り上げており、ビジネスフレンドリーな韓国とそうではない日本の違い(中小企業向けの工業団地の違いなど)をいろいろと挙げている。
一方で、韓国企業礼讃一辺倒ではない。大企業とサプライヤーの中小企業の賃金格差、正規・非正規社員の格差、あるいは激しい競争社会のもたらす弊害にも触れている。
その意味では客観的であり、新書としても内容が濃い。日韓の製造業の比較考察の入門書としてはバランスのとれた本である。
読み終えて感じたことであるが、
'@韓国企業を競争相手として、客観的のその強弱を分析する必要がある(先入観を持たない)
'A韓国は国を挙げてのビジネス推進が国策となっている。日本にはそういう意味での国策はない。
ある意味では、成熟した先進国、近代化に先行した国としての一種の「ゆとり」が日本にはある。
'B韓国企業と言うと製造業ばかりが目立つが、私のいる金融界では韓国の金融機関はマイナープレーヤーであり、世界的な韓国メーカーとの取引拡大で新興国ビジネスなどの可能性が高まる(韓国企業を顧客にしてしまうという発想も必要)。これは商社にも同じことが言える。
韓国との比較は、冷静さを欠いた議論になりかねない危険性が多い。
「冷静にライバルの分析をして、日本が生き残っていくためには何がいいのか考えよう」が本書の訴えているところである。
【最薄最軽量 IPS液晶搭載 アンドロイド 4.0 】 Hyundai A7HD Android 4.0 7インチ タブレットPC A10-1.2GHz 1GRAM 8GB
面白い事を発見したので追記します。
1.無線LANの受信感度の問題
どうやら筐体を薄くしすぎて冷却問題が発生しているようです。(私の個体の場合は特に表面に)クーラーの冷気を直接当てて冷やしてやると、無線の電波強度がMAXになります。通常の使用では見れない素晴らしい通信速度(普通?)が実現します。
2.最大輝度で画面が明滅する問題
こちらは電源供給能力の不足が原因のようです。ELECOMのセルフパワーUSBハブ付属の2.5AのACアダプタを取り付けると非常に良い具合です。
こんな不具合はありますが、かわいい奴です。
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中華パッドの現行モデルの中では、群を抜いて”薄く、小型・軽量”です。また、背面パネルがアルミ製でプラスチック成型部品との合わせの精度も良く、中華パッドとは思えないカッコよさです。
WiFiの感度が悪く、通信速度に難がある事は言われていますが(事実ですが)、自分は前述の”軽く・薄く・カッコいい”ことで購入を決めました、結果、非常に満足しています。主な用途はコミックや青空文庫のビューアやムービープレイヤー(DLNAクライアント)、テキストエディタといったところですが、やはり軽くて小さいのは大きなメリットです。画面の反応やCPUの処理速度も用途的には十分で、寝転がって使用するタブレットとしては非常に良いと思います。IPS液晶も非常に綺麗で応答速度も問題ありません。
欠点(ではないかもしれませんが)としては、私は画面を縦にして使うことが多いので、上辺右側についている電源スイッチにうっかり触ってサスペンドさせてしまうのが多いこと(慣れの問題でしょうか)。ヘッドホンジャックが超ミニプラグ(2.5mm)を採用しているため変換プラグ(2.5mm->3.5mm)が必要で、ヘッドホン使用の際には少し邪魔になること位でしょうか。WiFiの問題に関しては、大容量転送やDLNAサーバの使用にはUSB接続や有線LANを使用するので、私の場合はあまり気になりません。
Hyundai A7 Android 4.0 7インチ タブレットPCセット AllWinner A10-1.5GHz 526GRAM 8GB
購入してから2週間経ちましたが、購入時にバッテリーがゼロ状態には驚きましたが、何らの説明書もなくても順調に使いこなせています。 (画面はすごくきれいな液晶)
導入するアプリで、WIFIも電池残量不良も楽にクリアできます。中途半端な知恵の輪より遊び応えは充分にあります。
ただ、中華タブの特徴でしょうか?演算処理速度がその日によって極端に遅くなることがあります。
安いCPUだからどうにもならないのかな?
なぜ韓国企業は世界で勝てるのか (PHP新書)
サムスン、ヒュンダイ、LGなどの韓国を代表する企業は今や、アジアを代表する企業として日本に取って代ってきている。
今の日本に古くからある大企業の幹部の中には、その事実を認めようとせずに、今の韓国を無視して旧態依然とした戦略を取り続けたり、逆に韓国を過大評価して、韓国の戦略をそのまま日本企業で実行したりするケースもあるという。
本書の立場は、上記のいずれでもない。
事実を直視し、冷静に韓国財閥の強みと弱みを分析している。そして、日本がグローバルマーケティング戦略を策定するために、韓国企業をライバルにするか、パートナーにするか、無視するかの判断材料を提供することで、今の日本に欠けた情報や視点を提供することを目的としている。
韓国の経営スタイルは「マーケティング指向経営」と言われる。日本の経営スタイルは、「モノ作り指向経営」と言われる。また、韓国は「トップダウン型」、日本は「ボトムアップ型」、韓国は「大企業集中型」、日本は「中小企業分散型」、日本は「インテグラル(擦り合せ)型」、韓国は「モジュラー(組合せ)型」など、二項対立で捉えれることの多い日韓両国だが、出生率の低下や、大都市と地方の格差など、同じような問題も抱えている。
違うことを確認することはもちろん大事だが、同じ点を見つけることも大事である。同じことと違うことを冷静に見つめた上で、自分の強みを活かして行動していかなければならない。
韓国は、島国日本にとって、数少ない隣国のひとつである。近くて遠い隣国のことを、深く知っている日本人は意外と多くないかもしれない。
孫子は、「彼を知り己を知れば百戦して殆うからず」と言った。
韓国は、日本と似ている点も似ていない点もあるし、日本が学べる点も、学んではいけない点も数多く存在する。
隣国のことを知ることで、改めて日本の強みを考えるために、今の時代に読んでおくべき一冊かもしれない。
韓国企業モノづくりの衝撃 ヒュンダイ、サムソン、LG、SKテレコムの現場から (光文社新書)
ヒュンダイ、サムスン、LG、SKが韓国の4大財閥です。その企業グループの中で、大部分はサムスン、LGの経営戦略を著したものです。サムスン、ヒュンダイ等は日本でもよく知られていますし、世界の企業ランキングにも登場しますので、注目されている方も多いでしょう。最近、パナソニックの経営者が、サムスンをライバル視した発言を行いましたし、優れた企業であることは間違いないのでしょうけれども、礼賛に終始した内容で、実際を知るには物足りないものでした。韓国が国家主導でIT戦略を進めていて、インターネットの普及率が高く、その流れに沿って、サムスンの携帯電話が進歩していることや、インターネット家電等の開発を世界に先駆けて進めていることなどが紹介されています。かつて、日本も「日本株式会社」と呼ばれた時代がありました。韓国は、日本以上に国家戦略と企業の結びつきが濃いのではないかと思われました。また、有力企業が4財閥グループに集中しているというのも韓国の特徴でしょう。富の独占、偏在というものと資本の集中に対して危険視する意見が随分あったようにも思えたのですが、最近話した韓国の人が、サムスンの優秀性を誇るように話していたので、韓国内ではそれほど疑問視されていないのかな、とも思っています。これだけ読んでも、韓国企業の実像は見えてきませんが、興味の入り口としては良いのではないかな、という気もします。