冷たい校舎の時は止まる(上) (講談社文庫)
あまりに冗長すぎる。
この内容を300ページに纏めてくれたなら、傑作と呼べるものになったと思う。
何人か必要ないんじゃないかと思える登場人物がいるので、それを減らすだけでもずいぶん違っただろう。
著者のデビュー作という先入観もあってかどうしても、書きたいことを全部無理矢理詰め込みました、って印象を抱いてしまう。
読者のことを考えているのだろうか、と疑問に思う。
自己満足と陶酔が全編に漂っている気がして、どうにも気持ちが悪い。
結末は良かった。
ただ、締めはしつこく感じられた。
もうちょっとさらっと終われなかったものだろうか。
とはいえ、上下巻で千ページを超える大作を、最後まで読ませる力量はすばらしいと思う。
冷たい校舎の時は止まる(4) <完> (KCデラックス)
4巻目はついに最終巻。
物語の謎が明らかになり読後感もよかったです。
小説のコミカライズとしてはとても読みやすく、
原作のよさをうまく引き出しているように感じました。
ただ、惜しむらくは漫画家の方の
キャラの書き分けというか表情の引き出しのなさが、
マイナス要素になっているように思います。
漫画はとてもうまい方と思いました。
絵が下手というレビューを一巻で多くみましたが
決してそんなことはないです。
ただ表情、顔のアップの問題と思います。
作者の今後にも期待しつつ、とてもいい漫画でした。
決定盤!!クラシック・スーパー・ベスト101
年齢が40才代になり、なぜか無性にクラシックが聞きたくなり、色々なクラシックのベスト盤を聞きましたが、このアルバムが1番、初心者には聞きやすかったです。コマーシャルやドラマなど、本当に“どこかで聞いたクラシック”の目白押しです。
光待つ場所へ
自分のレビューを入れる段になり、この中編集がスピンオフ作品集と知りました。
そうなんですね。
「ゼロハチ、ゼロナナ」に続いての二冊目、他の作品を読まずにこの作品を読みましたが、それなりに楽しめました。
外面に表れる自分のイメージとその内側の獰猛な自分の心
それの描き方がやはりおもしろいです。
40半ばのボクですが、案外一番楽しめたのは「樹氷の街」でした。
物語の進行を純粋に応援し、楽しみに読みました。
元の作品も読んでみたくなりました。