海外の日本語シリーズ2 マリアナ諸島に残存する日本語: ーその中間言語的特徴ー
日本委任統治時代に日本語を学んだマリアナ諸島の人々が、当時の出来事を日本語で語っています。その会話から現地の日本語の特徴を探っていきます。
この本のメインテーマは「マリアナの人々の日本語はどのような特徴があるか」だと思いますが、現地の人々が語る当時の出来事を知ることが出来る、というのもこの本の面白さのひとつだと思います。
また、マリアナだけでなく、話はハワイや小笠原などに広がり、言語交流の範囲の広さが分かります。
カロリン語に入った日本語の一覧も必見。
アラブの音文化 〜グローバル・コミュニケーションへのいざない〜
大好きなアラブ音楽に関する知識を深めたくて購入しました。
音楽に精通している方であればより深く理解が出来そうですが、私にはまだまだ難しい内容です。
とはいえ、2度3度と読み進めて、頭に残ったものをきちんと消化できれば、もっとアラブ音楽の楽しみ方や理解ができることを期待しています。専門書の類ですので、カジュアルさはありません。
アラブの音文化という題名ですが、エジプトといった本当の意味でのアラブ諸国以外にも、アジアに近いトルコ、イラン、イラクなどなど様々な国の音楽の歴史やリズムの考え方が紹介されています。
既に知識として持っていましたが、習っているベリーダンスについても少しだけ触れてあったのが嬉しかったです。ですが、あくまで起源など他の本でも読める内容だったので新鮮さはありませんでしたが、ベリーダンスと関係のある楽器を演奏されているミュージシャンの方などが読んだら、もっとダンス自体にも興味を持ってくださるのではと思いました。
楽しいだけの読み物で収穫がない本よりも、しっかりとした知識を身に付けたいのであれば適した本だと思いますが、もっと写真や図解などで分かりやすい紹介を工夫して欲しかったです。
沢山の著者による投稿によって書かれた論文集といった感じです。