さよならは 言わない
この久しぶりの切なさ炸裂の小田さんバラード!
この内容はあきらかにオフコースの事でしょう
「もう会えないとしても〜さよならは言わない」
泣けます
このタイトルの「さよなら〜」はオフコースの「さよなら」だと解釈しています。あの日々への小田さんの思いがあふれてます
祝! 四代目市川猿之助襲名記念 僕は、亀治郎でした。
予約のときには、「エッセイ集」かなと思っていたのですが、届いたのを見ますと、襲名記念ムックという感じで、襲名にいたるまでのお練り、カメ博などだけでなく、それまでの亀治郎丈の歩みすべてが、細かな写真を貼り込んで網羅されています。もちろん襲名公演6月7月のぶんは大きいですし、その前の半年くらいの分は特にずっしりと特集されています。
梅原猛、三谷幸喜、蜷川幸雄各氏の亀治郎評(讃)、そして現代劇の佐々木蔵之介、歌舞伎の囃子方の田中傳次郎、そして染五郎丈との対談があり、亀治郎哲学28条や、亀治郎への質問100などもあり、おそらく「亀治郎の会」やファンクラブを中心とする丁寧な編集作業があったのでしょう、妥協のないびっしりと作り込んだ内容で、「満足度120パーセント」です。
二月の博多座の「天竺徳兵衛新噺」のスペクタクルのメイキングが15ページにわたって編集されているのも読み応えがあり、これは観ていないので、三代目の指導や四代目の新工夫、そして出演者や劇場スタッフによる細かな調整も興味深く、ドキュメントの迫力がありました。
全体を通じて特に印象に残ったのは、三代目猿之助丈の「四十八撰」などさまざまの演目に関わる亀治郎への指導や演じ方の細かな評です。自分のアドバイスで亀治郎丈が演出を急遽変えたことや、あまり上演できなかった「博奕十王」を自主公演にとりあげてくれて嬉しかった話のほか、自分とは違う資質を認めながら「若い頃から私の舞台を見続けているので安心してまかせられる」「私の心、姿勢、魂を受け継いでもらいたい」という発言に胸が熱くなりました。
それとこの八月でラストとなる第十回「亀治郎の会」を視野に入れて、「亀治郎の会」の歩みも丹念に追ってあります。自分もこの会で初の「四の切」を見て三代目譲りの狐語や溌剌とした演技にひたすら狂喜したことを思い出しつつ・・・
本書全体を通読し、「ワクワクすることしかしない」「天の邪鬼精神」「食こそ命」「とりあえず言う、とりあえずやる言霊の法則」など、媚びず、ぶれないスタンスが新・猿之助丈の魅力だと改めて思いました。襲名を伯父から言われたときの感想のところに「死ぬときは亀治郎にもどって死にたい」というパロディ和歌まで再録し、「この歌には決して本心ではない可能性が含まれております」と注をつけるところも含めて、悪びれない、あくまで自分である、そういうスタンスが澤瀉屋であり、これからの猿之助歌舞伎を作っていくのだろう、とますます期待も高まりました。
最後の「亀は万年。猿は永猿!」もほんとうにいい文章でした。
ハンチョウ~警視庁安積班~ シリーズ5 DVD-BOX
大幅な設定の変更は、第5シーズンという時期には合っていたと思います。チームの招集目的が明示されないまま、組織上層部が過去の未解決事件の関係者であるかの展開。このサスペンス的要素と、従来から変わらずの安積班長の部下や事件に対する姿勢。正直、小澤征悦さんの起用はキャラが濃すぎるのでは?とも思ったのですが、サスペンス的側面に上手くマッチしたものでした。次シーズンの新設定も期待したいです。
アフタースクールへようこそ!―映画『アフタースクール』official book (Gakken Mook)
「運命じゃない人」で、時系列をバラバラにしながら、それを連環させたオフビート・コメディで(未見の方は是非!)、観る者を刮目させた内田けんじの待望の新作は、期待通りの、否それを遙かに上回るトリッキーな魅力が満載の傑作だ。一筋縄では到底いかないストーリー展開と覚悟し、一杯食わされないぞと作品に向き合いながらも、いつしか映画に引き込まれ、ものの見事に騙されてしまう。正に、さりげないひとつのセリフやワン・シーンたりとも見逃せない騙し絵的な企みに富んでいるのだ。
だから、興味を抱いて、このオフィシャル・ブックを手に取られたものの、まだ映画を観ておられない方は、ぐっと我慢し、なるべく先入意識を入れずに、まずは、映画を御覧になってから一読される事をお薦めしたい。緻密で計算尽くされたインテリジェンス=才能に感服される事間違いない。
そして、主演の3人の存在感の絶妙さも映画の大きな魅力だ。大泉洋と佐々木蔵ノ介のラストの対峙でのやり取り、そして、堺雅人の少年がそのまま大きくなったような微笑の笑顔が印象的だが、実は、この映画は、紛れもなく「友情」と「生きザマ」の物語でもあるのだ。