金色のコルダ~primo passo~クラシック・コレクション 最終セレクション編
2セレ、3セレがとても良かったので
この最終セレCDは少し物足りなさが残ってしまいました…
まず、コンクール演奏曲の原曲が全部ではありません。
火原、冬海、月森の演奏曲は原曲が入ってないです
残念。
その分なのかは分かりませんが、
コンクール参加者のモノローグが2つ入ってます。
自分の演奏前と日野ちゃんの演奏前です
でも、日野ちゃんの演奏前のは1人5秒程度なので…
そして、最終セレは順位が出ていません《涙》
コンクールである以上、順位を出すべきだと思うのは私だけでしょうか…
アニメでも順位は出てなかったので仕方ないといえば仕方ない…
でもやっぱりハッキリさせてほしかったです
でも、最終セレはコンクール参加者全員の更なる成長が
モノローグから、演奏曲から、見れたんじゃないかなと思います
冬海ちゃんは、1セレからずっと「ロマンス」とつくゆっくりめな曲でしたが
最終セレでは「クラリネット・ポルカ」というアップテンポな曲ですし
土浦は、1セレからショパン作曲のものだけでしたが
今回はリスト作曲のものですね
原曲が全部じゃないのは残念だけどその分の価値のあるCDだと思いました
兵隊たちの陸軍史 (新潮文庫)
中国戦線に6年半も従軍した著者が、末端兵士の生活、戦場のあれこれを語る。
どれも当事者でなければ書けないものばかりだ。日本兵は不平不満はあっても、皆、黙々と忠実に懸命に任務を果たした。理不尽な命令にも文句を言いつつも耐えた。そして良く戦った。よくこんな命令に従ったものだ―読みながら何度もそう感じた。
だが、戦争が終わって米軍将校の言葉が印象的だ。
「我々は中国を相手にしない、日本軍を信ずる、君らは南方で実によく戦った、勝敗の問題ではない」
ベストを尽くせば敗れても勝者はそれなりに敬意を表する。
翻って現在の日本人はベストを尽くしているだろうか?我々の先達に恥じない生き方をしているだろうか?大いに反省し教訓となる本だ。
ただ、初出昭和44年と戦後20年ちょっとしか経てないせいか、後の著者の本に比べ旧軍を糾弾する調子がややきついか?
静かなノモンハン (講談社文芸文庫)
昭和58年2月刊行
翌年
第34回芸術選奨文部大臣賞及び第18回吉川英治文学賞受賞
戦車と言えば、ドイツの機甲師団がまず思い浮かぶが
古くは騎馬隊その後の騎兵隊が同様の意味を持つと思われる。
日本にも有名な戦車戦があったようだ。
ソ連が鉄道網で補給を準備して来たのに対し、
徒歩での行軍五日に及んでの戦い。
航空戦の緒戦こそ飾ったものの
大勢を決めた地上戦においては
此方には戦車は残らず(一部後方へ退避させた?)
速射砲(対戦車砲)も破壊され最終的には
集団のソ連戦車隊(火炎放射器も装備)に肉迫、取り付いた上、
支給のサイダーの空き瓶の火炎瓶で燃やすか、
円匙(野営用シャベル)で機銃を叩いて曲げ
砲身に手榴弾を結びつけて戦闘不能にする事で応戦しながらもほぼ全滅に至る。
僅かに生き残っても前線の状況は戦後まで、口外が許されない状況だった。
この作品は軍務経験を持つ著者が
三人(当時の上等兵、衛生兵、少尉)の体験者に取材したもの。
あとがきでは「多くの、死者生者の魂に、私は、とりかこまれ、励まされながら、執筆をつづけてきた、格別に切迫した経験がある。」と述べている。
巻末に参考資料として司馬遼太郎(関東軍戦車連隊の小隊長だった)との対談があり、氏が何故ノモンハンを書けないかが記されている。
血と砂 [DVD]
ホントにメジャーじゃないし、ホント人気もないようだけど、これはまさしく本物の映画です。賛否はあるかもしれない、喜八本人は違うと言うかもしれないが、私は独立愚連隊や肉弾よりすごいと感じています。
はじめ戦い方等、まるでわかるはずもなく少年軍楽団として曲を引き続ける彼らは、熱く暖かく引っ張ってくれる曹長(三船敏郎)達によって兵士として、人間としても成長しようとするわけです。しかし戦争という災禍はお国のためとはいえ、生きたいと望んだはずの彼らを決して見逃してはくれませんでした…。
最後の銃撃戦のシーンで軍楽団が奏でる曲は、断末魔の叫びでもあり、彼等自身へのレクイエム(鎮魂歌)でもあったように思います。この場面は声も出ませんでした。そして最後の慰安婦の言葉。この場面にこの映画が訴えたかったすべてがあるのです。
出演者は文句なし!もっと評価されるべき傑作です! 最近の興行記録ばかりが重視されたカラッポの映画ではなく本物を見ませんか?
螢の河・源流へ――伊藤桂一作品集 (講談社文芸文庫)
現在は時代小説を主に書かれている
伊藤さんの、初期の代表作です。
いわゆる戦記ものですが、深刻な内容
ではなくユーモラスでさえあって、
戦争は悲惨で嫌だったけど、笑って
しまう出来事だってあった、という
感じなのです。
ですが戦争を肯定する意思はまるでなく、
伊藤さんからすれば、だからこそ嫌なんだ、
ではないでしょうか。
伊藤さんは「悲しき戦記」が岡本喜八監督の
独立愚連隊もの、「血と砂」の原作に使われたり
して、古山高麗雄さんと共に異色の戦記作家として
有名でした。
今では限られた読者しか読まない作品に
なりつつありますが、戦記ものなんかクラそうで
つまんなさそうだな、と思ってる若い人に、
最初の戦記ものチャレンジにうってつけだと
思いますよ!!