One Word Extinguisher [解説・ボーナストラック収録・国内盤] (BRC73)
スヌーザーの【The Essential Disc Guide 2004 あなたのライフを変えるかもしれない300枚のレコード】で紹介されている作品(ディスクNo.037)。
Fuji Rock '03でのPrefuse73のライブを観たくるりの岸田繁は
酔っ払いながら「ベートーベンを感じた」とのたまったそうです。
細部が緻密でありながら、全体でジャンルを越えた大いなる何かを描こうとしている
ということなのでしょうか。
私は残念ながらそのライブを観ておりませんが、
このアルバムでも十二分にベートーベンを感じ取れそうです。
独特のビート、世界観に魅せられます。
数年前に購入しましたが、気がつけばCD棚からとりだしては何回も聴いています。
手に入れた人はみんなそうなんじゃないかな。
エレクトロニカとかヒップホップといった枠組みはとりあえずどうでもいい。
これは、まさしく音楽そのものであります。
芳醇な60分の旅をお楽しみください。
Vocal Studies + Uprock Narratives [解説・ボーナストラック付き国内盤] (BRC38)
SAVATH&SAVALAS、Deralosa and Asoraなど
複数の名義で活動する才人スコット・ヘレンのキャリアの中でも
もっとも評価が高いのがこのPREFUSE73だと思う。
細かく裁断されカット・アップされた声の断片、シャープなデジタル・グリッチ、ジャジーなサンプル。
PREFUSE73はこれらの三位一体の要素が複雑なサウンド・コラージュによって切り貼りされた、
きわめて近未来的なデジタルHIPHOPサウンドに仕上がっている。
先行シングルとしてカットされた冒頭のRADIO ATTACKから恐ろしく複雑で破天荒な展開が広がっているが、
全体としてのイメージは非常にキャッチーで聴きやすい。
日本盤にはボーナストラックが1曲収録されていて他の収録曲にも劣らない出来ではあるが、
ESKMO (ZENCD161)
L.A.〜世界中でブームを巻き起こしている次世代ビートシーン
のなかでも、さすが NINJA Tune と契約しただけあって
音の作り込みが非常に繊細で、温かく、ヘッドホンで聴くと至る所から
音の粒子が周囲を包み込んで至高の時間と空間を与えてくれます
来日も決まっているようなので、是非フロアでもこの至福の空間に包まれたくなります
The Only She Chapters [解説付・ボーナストラック収録 / 国内盤] (BRC291)
一言で言うとそんな感じです。
インスト曲もありますが、やっぱり女性ヴォーカルをフィーチャーしたメロウな曲が映えます。
過去の作品だと、Class Of 73 Bells、And I'm Goneあたりの曲が
大好きな自分にとってはこういう作品が出るのは嬉しい限りです。
これまでの作品ではアルバム通しだと変則的な展開があったりしましたが
今回はかなり雰囲気がまとまってる感じ。なんでBGMにもとてもいい。
ただ一度は集中してヘッドホンで聴いてみてほしい。
音の密度が半端じゃなく、サンプリング、ビートセンスの良さは相変わらず健在で
聴くたびに新しい発見があります。
個人的には長く付き合いそうなアルバムになりそうです。