サクリファイス スペシャル・エディション (2枚組) [DVD]
冒頭、タルコフスキーらしからぬ、爽やかな松林での光景。
観念的会話。やや凡庸で退屈、と思ってみていたら、
室内の場面に移って、映画の密度が倍増。
タルコフスキー的不意打ちもあって、映画に引き込まれる。
核戦争の勃発がテレビで告げられ、男が海に向かって歩いていくカット。
海が細い帯となって画面の上部で煌めいている。
こういう魔術的海を映画で見るのは初めての体験。
ラストも象徴的樹木のバックは煌めく海。
室内のシーンで、どうもベルイマン映画のようだと思ったら、撮影と美術のスタッフが、
ベルイマン映画の常連。製作がスウェーデンとフランスとは、そういうことか。
タルコフスキーは、自著の中でベルイマンについて、自己の核心にふれるような発言を何度もしているが、
西側に出て、自分の憧れの映画的要素と共に制作することを望んだのか。
全体としてパゾリーニ映画を見ているような気分になった。
このDVDは映像も鮮明で、DVD版『ノスタルジア』で味わえなかったタルコフスキー世界に入っていける。
面白いのは特典ディスク。ベッドから起き上がれない瀕死のタルコフスキー。亡命者のこの男の病の深刻さに、
ソヴィエト政府は人質にとっていた家族の出国(見舞い)を許す。
そのドキュメンタリーの中に、過去のタルコフスキー作品の鮮明な映像が組み込まれ、
『サクリファイス』を演出する監督の様子が映し出される。
生活者としての、あるいは撮影現場でのタルコフスキーは驚ろくほど快活で、エネルギッシュ。
よく笑い、しゃべり、自らカメラを覗きながら、指笛を吹き、身振り手振りで指示を出す。
『サクリファイス』の大詰めの炎上シーンの長回しの演出が、丸々全部入っている。
通常の演出法なら、炎上の緊迫感やダイナミクスを強調、表現するために、アップや編集術を使う。
タルコフスキーはそれらよりも、実際にそれがそこで燃えていること、全焼し、燃え尽きることのすべてを
見せること(観客にその時間を体験させること)の方を選んだ。引きによるワンカット撮影。
これによって燃えていく家屋は画面の中で当然小さくなるが、燃え始め、燃え尽きるまでの全時間が
画面と映画の中に確保される。
この特典ディスクを見ると、もう一度『鏡』や『ストーカー』を、冒頭からじっくり見てみたくなる。
付属のブックレットも充実。
密室のサクリファイス
個人的にこの作品はよくできていると思います。自分は謎解きゲーが好きで絵もとても気に入ったのでプレイしてみましたが…
かなりの難易度ですね、脱出に必要なアイテムが画面ではすごく小さな表示で気づかなかったり、パスワードを導き出すための暗号の解読やパズルを解くのに時間がかかったりなど、とても微細な操作や発想の転換が必要になります。
ですが
謎が解けたときの達成感や爽快感はすごいです。最高です。皆さんにも是非体感してほしいと思います。
ストーリーですが、中盤になるとかなりシリアスになってきます。プレイした方にはわかると思いますが普通に進めていくとメンバーの誰かが死ぬと思います...
ですが一度エンドをみると好きな部分からやり直しプレイが可能になります。1つのステージでも、他のステージを進めた順番によって内容が変わったりします。(1週目では死んだキャラが生存するなど)
ステージの数も多く内容は結構厚い作品だと思います。(ステージ数は自分が確認している分で36あります)
システム面で気になった部分がいくつか、コンフィグでいじれることが少なく人によっては快適なプレイができないかもしれません。
CG鑑賞やサウンド鑑賞ができない気がします。(自分が未確認なだけかも)
オープニング曲が無かったのが残念です。
気になった方は体験版をプレイしてみることをオススメします。web体験版とPSP体験版の2つがありますので。
久しぶりにPSPでやり応えのあるゲームだと感じたので☆5にさせていただきました。
サクリファイス 1 (ヤングチャンピオンコミックス)
ツール・ド・フランス。
最高峰のちゃりんこロードレース。
ロードでは、エースとそれを支えるアシストによってチームが構成されています。
エースのタイヤがパンクしたら、アシストはタイヤをエースにささげます。
もちろん、走りでのサーポートが重要であることはいうまでもありません。
サクリファイス=犠牲。
栄光と残酷が隣り合わせの自転車というスポーツ。
その魅力が、ビンビン伝わってきます。
寝取られの学園 ~輪廻るサクリファイス~
全クリアしての感想。
ディスクレスでプレイ可能。
プレイ時間は9時間。
ゲーム進行の流れは、ヒロインに関係する選択肢を選んでいき個別ルートからENDへ〜という流れ、選択肢は少ないので攻略は簡単です。
3人のヒロインをクリアして最初からプレイするとイベントや選択肢が追加されていて新たなルートに分岐します、それもクリアするとタイトルに項目が増えていて選ぶと新たなシナリオ(主人公達の過去が解る話)が見れます。
タイトルに資料集という項目があって登場人物達の情報が見れます、シナリオをクリアしていく毎に情報やヒロイン達のエロシーンが追加されます。
シナリオに関して。
率直に言うと今作は寝取られではなく寝取らせなので注意。
クリア前から薄々気付いてましたが違っててくれと願ってたけどヒロイン3人をクリアしてその事を確信した時は評価☆にしようかと憤慨しました、
ですがシナリオを進めていくうちに評価が変わっていきました。
シナリオは以外と良かったです、期待してなかったわりにはと言う意味ですが(苦笑)。
少なくとも続きが気になるという持続性のある話だとは思う(寝取られやエロに期待される方は回避した方が善いと感じる)。
それとヒロイン達の過去が結構悲惨なので軽い欝になるかも(特に十六夜の過去が)。
エロシーンに関して。
エロのシチュエーションは輪姦が多いです。
陵辱シーンは多少ありますが催眠や媚薬などでヒロインが篭絡されるシーンも多いので悲惨さはあまり感じなかった、寝取られ要素は〇〇が主人公の目の前で犯されている1シーンしか感じなかった。
ヒロインの初SEXは他男となのは好印象ですが寝取らせというのを思うとあまり興奮できなかった。
それにエロシーン自体が微妙だったので個人的に×、特に駄目なのがヒロイン達の表情が変化に乏しくエロさが伝わってこない。
腹ボテHは1シーンのみと少ないですが内容が結構悲惨なので個人的に〇、欲を言うなら妹が犯されて妊娠ENDがあれば良かったのに・・・と残念に思う。
・総評
シナリオはまぁまぁだったけど自分はエロ目的で購入したので評価を下げました、シナリオ自体もこれからだっ!という所で終わるので失速した感がある。
あとシナリオに力を入れてるなら男性ボイスや立ち絵のパターンを増やせよと演出面に不満を感じる。
エロゲ初心者やエロに過度の期待はしてない方なら買っても善いのでは?と思います。
・最後に一言。
妹のエロシーンに興奮しなくて善かったと心底思った(笑)。
サクリファイス
正直な話、序盤からいきなり話に入り込めたわけではありません。
そもそも、ロードレースの「アシスト」の役割を、誇りを持ってこなす選手の気持ちがその時はよくわからなかったせいか、なかなか話が頭に入ってきませんでした。
それでも読み進められたのは、「エース:石尾は何を考えているんだろう」という興味があったからだと思います。
しかし途中、その「アシスト」である主人公:白石のヨーロッパ行きへの欲が出てきたあたりから、ロードレースにおける「アシスト」の存在価値がだんだんと私自身も理解でき、それに従って話に入り込むことができました。
著者の細かなレース模様の描写は、私のようなロードレースを全く知らない者をその世界に引き込むのに十分すぎるものでした。
終盤に出てくる「勝利はひとりだけのものじゃないんだ」という言葉は、ロードレースの根底に流れる精神なのでしょうね。
ただ、帯に書いている「ミステリ」の部分は、本当に終盤にならないと出てはこないです。
そこまではミステリーというよりも、「ロードレースに関わる人間模様、心理模様」を垣間見ることが出来、その世界に入り込める小説として接していたため、急激にミステリーの様相が出てきたことに驚き。
そして真相が全て明らかになったとき、後味の悪さもあり、「サクリファイス」というタイトルと深く結びつく内容に胸が締め付けられたこともありと、いろんな意味で心にズシンと来る1冊でした。