セーラー服と機関銃 デジタル・リマスター版 [DVD]
従来のテレビドラマの編集技法を踏襲した万人受けする編集に慣れた若い映画ファンには、この映画は破綻したストーリーがだらだらと展開して、当時のトップアイドルに過酷な演技をさせている変な映画に思えるかもしれない。
しかし当時の映画ファンは、満席の映画館でこの映画に最後まで付き合い、ラストで薬師丸ひろ子さんが自ら歌う主題歌をバックに、新宿通りで地下鉄通風口から吹き上げる風で、彼女のスカートがひらめくシーンを観て大満足して席を立ったものだ。
思うに相米監督を特徴付けるカメラの長回し技法は、現在でも常道である多数のカットを後工程の編集作業で組み合わせて映像に物語性を付与するモンタージュ技法を排したものであり、日本では溝口健二監督も使っていたものだ。ジャン=リュック・ゴダール監督は「勝手にしやがれ」でモンタージュ技法を排し、映像の連続性を断ち切り、映像自体に脈絡のある物語を語らせないジャンプカット技法を使って大成功した。
相米監督は、現代映画監督の中でモンタージュ技法を排し、長回し技法をこの大衆娯楽映画に結実させた功績において、ゴダール監督に匹敵する存在だと考える。そして1985年の「台風クラブ」において、相米監督の長回し技法は芸術にまで昇華した。
セーラー服と機関銃 (角川つばさ文庫)
この作品は,薬師丸ひろ子主演で映画化もされた,赤川次郎の代表作です.父親を殺された高校生が,やくざの組長になってしまいます.やくざっぽくない組員たちとの面白いふれあいや,ぐっとシリアスな場面もあり,ハラハラドキドキと最後まで楽しめます.
セーラー服と機関銃 (角川文庫)
この作品は,薬師丸ひろ子主演で映画化もされた,赤川次郎の代表作です.父親を殺された高校生が,やくざの組長になってしまいます.やくざっぽくない組員たちとの面白いふれあいや,ぐっとシリアスな場面もあり,ハラハラドキドキと最後まで楽しめます.
セーラー服と機関銃・その後――卒業―― (角川文庫)
セーラー服と機関銃の続編というものの,セーラー服と機関銃より先に読んでしまいました。
赤川次郎は映画好きのため,作品が映画の台本のようだということが分かりました。
どんどん映画にしましょう。
本作品では,少女が何人も亡くなっているのは悲しいし,
赤川次郎の理想の女性像が浮かび上がっています。
透明感のある女性を書く時には,赤川次郎は,映画の原作として逸品だと思います。