エンバーマー
遺体を修復する職業があるなんて初めて知りました。
その処置がこれほど深く遺族の悲しみを癒すということも…
著者の生き様を読んでいるうちに
私自身「今を生ききっているのか?」と何度も自分に問いかけてしまいました。
出来ない理由をいくらあげても、すべての言い訳がこの本の前には通用しない。
久しぶりに自分の生き様について 真剣に考えてしまいました。
世界の葬送
世界の各地域の葬儀・死体の取り扱い方・死の捉え方などを解説している。
一冊で世界各地を網羅しているので、ひとつひとつの国について掘り下げた分析は
ないが、全体を概観するにはいい一冊。
雑学コラムのようなものもあって気軽に読める。
地域の宗教と土着の価値観とが混じりあって
様々な形の葬送が成り立っていることがわかる。
死後の復活を信じるカトリックは土葬にこだわり、
輪廻転生を旨とするヒンズー教は墓をつくらない、
など、死生観と葬送のあり方がそのままつながっていておもしろい。
多様な葬送のあり方を知ることで、自国のお葬式を客観的に眺めることもできるのでは。
各国の葬送について、細かい宗派ごとに分けて書かれている部分があるが、
各宗派の基本的な解説をしてもらえるとわかりやすかった。