機動戦士ガンダムDVD-BOX 1 特典フィギュア付(完全初回限定生産)
既に古典的名作か文化財というに値する作品です。劇場版は特別編と称して改悪がなされましたが、こちらはTV放映時のまま忠実にリマスターを施した極めて謙虚で良心的な仕事になっています。
内容についてはもはや語りつくされておりいまさら言うまでもありません。
風と木の詩 SANCTUS-聖なるかな- [VHS]
今まで読んだ少女コミックの中で一番影響を受けた作品のビデオ、そして監督が機動戦士ガンダムの作画監督、安彦良和氏と聞けば、大いに期待するのも無理からぬことだった。しかし、キャラクターデザインが安彦氏によるものではなかったのは仕方がないにしても、あまりに幼い。声優も、セルジュが小原乃梨子でドラえもんののび太を連想させ、興ざめだった。音楽、背景はかなりイメージに近いものに仕上がっていたので、今度はもう少し原作に忠実に、かつていねいに、そしてキャラクターデザイン、声優を変更しての続編を切に望みたい。宮崎アニメレベルのものを要求してしまうのは、投稿者にとってこの作品の思い入れがいかに強いかを示すものである。
機動戦士ガンダム THE ORIGIN (23) めぐりあい宇宙編 (角川コミックス・エース 80-28)
劇場版以外、機動戦士ガンダムという映像作品を見たことがありません。(基本物心ついた時、ZかZZから視聴しています)
TV版も何とか視聴しようと思っていましたが、やはり時間の都合上中々見られないため、今回のTHEORIGINは機動戦士ガンダムという原点に触れる良い切っ掛けになりました。
とりあえず、全巻総合的な感想は、今作は古くさい画と演出と思わせながら、真新しさを感じさせる作品だなと思いました。
賛否が出てしまいますが、所々にあるギャグも結構良かったし、決して堅苦しいだけの作品にならなかったのはとても良かったかと思います。拍子抜けを感じた方もいるようですが、私は逆に見やすく感じました。最初の巻の方のブライトがアムロの扱いに手を焼いたり、少し持ち上げたり、悩んだりするのは年相応な長兄的で結構印象的です。(アニメだとひたすら真面目な堅物だっただけに)
シャア(キャスバル)、セイラさんの過去の話とか結構好きだったな〜…シャア(本物)さんが不憫すぎだったけど。
ニュータイプ能力も、後のガンダム作品と比較されたとき、パイロット敵性で比較されてしまうことが多いですが、この作品のテーマであり、根本にあるジオン・ダイクンのニュータイプ論「お互いに判りあい、理解しあい、戦争や争いから開放される新しい人類の姿」(だったかな?)をちゃんと描いた作品だと思います。パイロット敵性などオマケということだと言うことを実感させられました。最後辺りの三人の子供達のシーンなんかはアニメよりも解りやすい。
最終巻のシャアとアムロの戦いも、シャアのトラウマの引っ張り出し方はとても良かったです。自分自身が成りたくない物にいつの間にかなっていた。アムロをかつての自分に重ねて見えてしまったとき、自分を取り戻す。
他作品でも良くある演出ですが、あっさり改心させるわけでなく、そんなはずはない!と苦悩と否定を繰り返すシーンは印象的です。(現実問題、そう言うことって大人になると良くあるんだよな……)そう言った意外とリアルな心理描写もTHEORIGINの魅力だと思います。
結局、その後のガンダムシリーズに繋がるかどうか解りかねますが。機動戦士ガンダムという作品はこの作品だけで完結させてもなんの問題もないような終わり方になっていると思います。
ファースト世代は賛否が出ているようですが、今作はファーストをよく知らない世代が読むべきガンダムじゃなかなと個人的に感じました。(もちろんファースト世代でもたのしめるはず)正直全体を通して、劇場版より解りやすく、すんなり話に入り込める作品かと思います。溜のある演出も結構好きです。
アニメ化も決定したことですし、一度手に取っても損は無い作品だと思います。
機動戦士Zガンダム 13 [VHS]
この作品を見たのは私が中学生の頃でしたが、10年近く経っても未だ自分の中で消化できていない、消化するのが躊躇われる、それほどまでに深い作品だと思います。
ラスト付近では主要登場人物が次々と無残な死に方で散り、最終話ではあまりにも有名な主人公カミーユの精神崩壊で幕を閉じるこの作品は、最後の最後まで報われないものでしたが、当時一端に思春期特有の自殺願望を少なからず持っていた私にとっては、計り知れないほどのカタルシスを得られたのも確かです。
ガンダム史上最も暗く、奇異な主人公として捉えられがちなカミーユですが、その魂の叫びは私にとってどの主人公よりも最も共感を憶え、心に響いてくるものがありました。
映画のサブタイトルは「新訳」となっていましたが、それによって私もZという作品を自分なりに消化できる事を願っています。
(蛇足)
DVDの方にも同じことを書きましたが、もし機会があればビデオ版のジャケットをご覧になってみてください。ビデオは超美麗で本当に秀逸の一言に尽きます。特に13巻のジャケットは物語の締めくくりとして最高傑作だと思います。遠くからカミーユを微笑みながら見守るヘンケン、エマ、フォウ、ロザミア・・・。微笑むカミーユは、どこかもの哀しいけど、神々しくさえあります。ファンの方もそうでもない方も、必見です!
ヴイナス戦記 [VHS]
彗星が衝突した影響で、人の住める星となった金星を舞台にしたSFアニメ。勢力別にメカデザインを違う人にしたり(一輪バイクとか出てきます)、実写背景との合成があったりと、当時としては新しい試みが色々と見られますが、いかんせんストーリーがやや凡庸だったので、イマイチブレイクし損ねた感のある隠れた名作。ゲームとしてリメイクしてくれないかな~…。