そして扉が閉ざされた (講談社文庫)
正直、傑作と言われている「99%の誘拐」が微妙だったのでかなりなめて読み始めたんですが…
もっと早く読めばよかったと後悔しています
ミステリーマニアなら1度は読んでいただきたい作品です
文句なしの星5つ!
クラインの壷 (新潮文庫)
すべての感覚が現実と同じように体感できるバーチャルゲームのテストプレイヤーになった主人公。
この作品が89年に書かれたというのだから作者の先見性に脱帽です。
近い未来にこんなゲームができるんじゃないか・・・?と思われる今だからこそこの本をリアリティをもって読めたのかもしれません。
通勤時の読書に・・・と思って手に取った本でしたが、途中から続きが気になって一気に読んでしまいました。
人に薦めたくなる作品です。
ツァラトゥストラの翼 (講談社文庫)
この作品はやり込めるか、それとも投げ出してしまうか。人によって大きな差が出そうなタイプの本です。
主人公は指定されたページの選択肢を選び、さらに選択肢で指定されたページへ飛び、さらにそこでも選択をして別のページへ飛んでいく・・・
読み方、選び方次第で読む人ごとに何通りもの違ったストーリーが展開されていくわけで、発売当時は画期的な小説でした。バッドエンディングももちろん用意されています。しかし、ページを飛ぶという行為がいちいち次のページを探さなければならないという行為に他ならないので、ゲーム版RPGと違い、これがなかなか面倒なことなのです。ストーリー自体は岡嶋二人らしい機知に富んだものなのですが、そういう面倒な側面があるので、そのストーリーにはまり込まないとこのRPG小説を途中で投げ出してしまうという危険性があります。
本という体裁でRPGをやるという事の難しさを教えてくれる一冊です。
ストーリーそのものは秀逸なので一度トライされてみてはいかがでしょう?
ダブル・プロット (講談社文庫)
岡嶋二人はここ最近『99%の誘拐』で読み始めた。へえ、珍しいなあ短編か、と思って読んだけど、証言だけで構成される『記録された殺人』と『遅れてきた年賀状』がダントツに面白い! あと、「ダブル・プロット」のことで井上夢人が解説に書いていた「もうひとつのダブルプロット」が読みたい〜! 昭和が舞台ではあるけど、言葉が古臭くないから今も面白い、新保博久解説にあった言葉に納得した。このダブル解説って笑っちゃった。本人であって本人でない解説ですよ、だって。内容的には『チョコレートゲーム』が何より好きな私としては☆4つだけど、この解説で☆1つ追加。