トキワ荘実録―手塚治虫と漫画家たちの青春 (小学館文庫)
トキワ荘は、手塚治虫が住み、彼を慕って漫画家の卵たちが集まってきた伝説的なアパートである。その集まってきた漫画家たちが凄い顔ぶれで、石森章太郎、赤塚不二夫、藤子不二雄などがいる。当然、伝説的なエピソードが満載で面白い。著者は、当時出版社にいて後の巨匠達を暖かくまた冷静にみつめていた人である。それにしても何故、これだけの才能が一堂に会したのか?運命と言わざるを得ないか。彼らは現代文化の創造者たちであり、今の日本の一面をつくった人たちといえる。彼らの若かりし頃の楽しく、ほろ苦いエピソードがとてもいい。
ローマの休日 (Feelコミックス ロマ×プリコレクション)
よほどの漫画通でない限り、若い人は、水野英子という漫画家をよく知らないのではないでしょうか。手塚治虫に見出され、中学生ながらメジャー誌でデビュー。(貸し本でデビューするのが当たり前の時代)その女性とは思えない力強い描線と、華麗な絵柄、卓越したデッサンで、男性作家ばかりの中であっというまにトップの座に。
元祖少女漫画家として1960年代には、少女漫画の女王、女手塚と呼ばれ、現在の大御所24年組の憧れの大先生であったのです。この作品が描かれた当時は、まさに絶頂期に突入し始めた週刊誌時代の黎明期、物凄く忙しかったそうで、絵の出来から、あまり時間が無かったような印象を受けます。しかし、個人的には、力強さと華麗さのバランスが最も良いのが62、63年だと思っています。その頃に附録として描かれ、当時からすでに入手困難、最近まで、オークションでも万超えの状態の激レア作品でした。そしてこの作品は、魔夜峰夫という漫画家を誕生させました。魔夜さんが子供の頃、遊びに行った友達の家に、この作品があり、読んで「こんなに美しいものが世の中にあるのか」とショックを受け、それ以来少女漫画にのめりこんで行ったそうです。