Carry On Till Tomorrow - Badfinger - Magic Christian Music
No Dice
70年発表、アイビーズから数えて3作目となるアルバム。彼らの代表作であると共に、ミニ・ビートルズ的なイメージから脱却して後のパワー・ポップの先導的な役割を果たし、かつ優れたソングライティングを発揮した名作アルバム。全米8位の5.やニルソンのカヴァーによって全米一位になった6.を含めて名曲が目白押し。ピートが導入部を作り、トムが作った中間部を合体させて完成させた後者は、各々が作ったパートのヴォーカルを受け持ち、ニルソンのバージョンと比べると遥かに痛々しく、それが背筋をゾクっとさせるほどの感動を与えてくれる。彼らはこの曲をライヴで一度もやらなかったことは有名で、ニルソンによるヒットが影響を与えていることは明白なんだけど、この意地のようなものが、彼らを今一つメジャーに出来なかった理由であり、後の悲劇を生んだのでは?と残念に思う。もちろん職人気質の極みとして評価も出来るのだけれども。何にしても、例えそんな背景がなかったとしても・・・この曲で心を動かされない人なんていないでしょう。バッドフィンガーなら、まずこれを聞くべき。
Carry On Till Tomorrow - Badfinger - Magic Christian Music