Pentangle
バート・ヤンシュとジョン・レンボーンによる緻密なギターアンサンブルをダニー・トンプソンとテリー・コックスというジャズ畑のリズム隊が支え、ジャッキー・マクシーのクールで透明感のある歌声が漂う・・・それぞれの楽器や歌声が緊密に絡み合い、不思議な間合いと何とも言えない緊張感がアルバム全編を貫いている。このアルバム以降、ペンタングル自身がこのファーストで持っていた、聞き手を突き放すかのような音の孤高性や独特な緊張感を徐々に失っていき、親和的な音楽に変化していく。もちろん、それはそれで良いものであるし、3rd.「バスケット・オブ・ライト」や4th.「クルーエル・シスター」での達成は素晴らしいものであるが、ペンタングルの音楽の持っている可能性が凝縮されているこの1st.が私にとってのベストだ。
2001年の英キャッスルによるリマスターで、音が格段に良くなった。また、ボーナストラックはこのアルバムに関しては蛇足であるが、以前からのファンにとってみれば興味深い聞き物になるだろう。
Basket of Light
ペンタングルの3rd。1970作