室伏広治 孤独な王者
写真家にはペンよりカメラを握ってもらいたいし、ペンで書くよりレンズで描いてもらいたいです。写真家としての思いや哲学は写真に反映させればよいわけで、あえて文章にしたためる必要はないと思います。黙って見せてほしい。対談も必要ありません。お互いの感性をくみとって写真に反映させればすむことです。写真一枚一枚は美しいのですが、写真集一冊として見た場合、全体的に散漫となった印象を受けました。撮影に3年を費やしたそうですが、各テーマを吟味、整理、簡素化して、終始写真のみで煮詰めるべきでしたね。