SOIL~完全版~ [DVD]
驚くほど幸せで平和な町、そいる町。
そこで誰もが羨む様な幸せな家族が突然姿を消した。
彼らはどこに消えたのか?
二人の刑事が謎を追う。
しかし、この事件はそいる町に起きる事件の始まりに過ぎなかった。
人は退屈を嫌う。
これは人間の、いや生物の本能に結びついている。だから刺激を求める。
昔から続く祭り、という風習が世界各国にある。
大体は、神に祈りをささげるだとか、五穀豊穣を祈って、とかいう意味づけがされているけれど、結局は退屈をしのぐための行動だったんじゃないかと思う。
退屈で退屈で、明日もきっと今日と同じで、それはずっと続いていく。
そういった閉塞感は現代のほうがずっと強い。
そして、何もなく平穏で退屈な毎日とは、幸せと同義語の関係にあるのだ。
だから、幸せな日常を過ごすそいるの町におきた数々の事件は、その町の住人たちの願望が形になったものといえる。
日常が平穏であればあるほど、異物が引き起こす非日常の影響を大きく受ける。
これらの事件が起きるそいる町には、太古の昔からその事件が起こる土壌があったのだ。
生贄の儀式。
蘇流村。
そいる町。
そこに暮らす幸せな人たちと、その腹の中に詰まったどす黒い感情。
そして、虚像と実像のあってはならない出会い。
結局、事件は解決しない。
刑事二人の管轄外だからだ。
だから事件は”無かった事”になってしまう。
どす黒い感情汚い欲望を腹にパンパンに詰めた住民たちは、日常を取り戻す。
そして、そいる町は平和な町になりましたとさ。
めでたしめでたし・・・。
バンビ (1) (Beam comix)
謎の殺戮処女、バンビは難しいことを考えない。任務は「クソガキ」
を「ジジイたち」のもとへ送り届けること。
立ちはだかる障害はピンクの拳銃で蹴散らしてしまえ!
筆ペン一本で描かれた絵のカッコよさと、ストーリーのドライヴ感が
心地よい。スリリングに酔える。
バンビ (6) (Beam comix)
カネコアツシさんの独特な筆ペン画と、かっこいい表紙デザインに惹かれて購入したけど・・・そんなバンビも最終巻です。
難しい事抜きで読んでほしい。道徳とか、常識とか、世間体とかはバンビには必要ない。『ただ生きてるだけでいいじゃねえか』っていう台詞にヤられる。そういや最近なんだかんだで頭イッパイ…てなときには是非読み返したい。
スプラッター苦手な人にも奨めます!!
SOIL 6 (BEAM COMIX)
一家の失踪事件を追っての物語も相当深い淵にまで辿り着いた気がしますが、
未だその輪郭しか観えず、、って感じです。
ここまで来るとコレはまさに日本版『ツインピークス』だろうと感じる。
デヴィッド・リンチみたくオカルトに逃げてるのが気になるけど、
作者はその先を何か掴んでいる気がするので今後も瞳が離せない。。。
この大風呂敷が畳めるのか、
それとも最期に波状するのか。
最後まで注目する価値のある作品だと思います。