とよ田みのる短編集 CATCH&THROW (ゲッサン少年サンデーコミックススペシャル)
僕はとよ田みのるの大ファンである。ひょっとしたら一番好きな漫画家かもしれない。
彼の作品の根底には藤子不二雄先生へのでっかいリスペクト精神を感じる。幼いころからドラえもんなどに親しんできた僕にはそこが凄くフィットするのだと思う
現代の漫画家の中で一番藤子不二雄先生の後継者にふさわしいのはこの人だと思う
まず作風が大らかである。肩の力が抜けてるというか。藤子先生の大きな特徴でもあると思うのだけどそういうのんびりした雰囲気が非常に心地良いのである。日々の生活に疲れたときに一休みできる場所というか
そして何といってもストーリーが抜群にうまい。本当に現代の漫画家の中でも突出してると思う。ラブロマから最新作まで全部読んでるけど(ブログにある没漫画も全部読んだ)「これはちょっと・・・」っていう話がひとつもない。基本的に一話完結の話が多いんだけど似たような話はほとんどないし話の作り方も色々工夫されてる。藤子先生も話作りが本当に上手いですよね。
あとこの人の作品はキャラに対する愛があってそこも好き。スターシステムを採用してることからも分かる通り、キャラを使い捨てにしない。
友達になりたいようなやつが多い。キャラたちのボケ突っ込みも楽しい
絵柄が癖あるかもしれないけど慣れたらこれ以外考えられなくなる(ジョジョみたいなもん)
短編集に対してなんか書けやと思われるかもしれないが、とよ田みのるワールドの入門としては文句なしでオススメである。(CATCH&THROWが一番好きかな)
とよ田みのるの魅力が詰まった素敵な短編集だと思う。
ファンとしてはここからどんどん過去の作品も読んでってほしいなーと思う
超キャッチーで親しみやすいマンガばかりなのにあんまヒットしてないのは本当に残念
ラブロマ絶版とかふざけんな講談社!!
本当に良い漫画家さんなので多くの人に読んでほしい。タケヲちゃん物怪録と併せて「オススメ」です!
ラブロマ(5) <完> (アフタヌーンKC)
ついについにっ!直球ラブコメ完結!
ホシネギの『みかん』問題も無事解決し、
お互いの存在がゆるぎないものになったのでは?
ドキドキして恋焦がれて好きあって
少しずつ距離が縮まって繋がって
その先は当たり前の日常だけど
大好きなヒトがいるからこそシアワセな日々になって
やがて2人の歴史が増えていく。
なんだか、そんな当たり前のシアワセを
シアワセと感じられるような恋がしたくなるエンディングです。
恋する気持ちをもう一度思い出せるシリーズなので
全巻読んでもらいたいっ!
友達100人できるかな(3) (アフタヌーンKC)
相変わらず面白いです。
3巻も今まで同様、1話につき1人のペースで友達づくりを進めていくのですが
今回は「こんなものと友達になれるの?」といった超個性的な友達候補が登場したり、
主人公が参加しているミッションについての新事実が明らかになるなど
読者を飽きさせない要素が満載です。
また、個人的に感じたことですが、主人公の柏くんの表情がだんだん豊かになってる気がしました。
ミッション達成に義務感ではなく「楽しみ」すら感じているような…
もしかしたら作者は「懐古とは新たな発見」であるという
メッセージを紙面を通して我々に投げかけているのかも知れません(考えすぎ?)。
最後に、この漫画を毎巻読んでて思いますが、作者の表現技法やストーリー構成、感性には
毎回驚かされます。
きっと友達を100人つくるという物語上の制約が、作者自身を成長させているのだと思います。
さて次巻はどんな友達候補が登場し、どうやって友達になるのか?ますます目が離せません。
FLIP-FLAP (アフタヌーンKC)
いささかつかみ所のない女の子を好きになってしまった、平凡な主人公。
彼女が交際の条件としたのは、ゲームセンターにあるピンボールゲーム
の超人的なハイスコアを抜くことだった・・・。
ありそうでなさそうなお話ですが、全身全霊で努力する主人公・・・。
いつしか二人の関係は・・・。
つかみどころがなく、飄々としている不思議な雰囲気のヒロインや極限の
集中力を発揮する主人公の描写もGOOD。
読後感のさわやかさもすばらしい。
ピンボールは作者の趣味らしいが、取材を兼ねて本当にシカゴまで行くほ
どの凝りようなので、プレイに関する含蓄も面白い。
「ラブロマ」や「友だち100人できるかな」のような個性的な秀作を
連発しているとよ田みのるらしい素朴な魅力がつまった作品。
なお、余談ながら当作品を読んで、実際ピンボールをやりたくなったものの、
近隣のゲーセンでピンボール機を置いてあるところは激減しており、ゲー
センそのものの数も減少しているようである。かってはデパートの屋上や
遊園地、温泉旅館などどこにでもあったのだが・・・。
アメリカの国民的遊技もテレビゲームの普及とともに老舗メーカーは次々に
廃業を余儀なくされ、新品を製造しているのは僅か一社のみだという・・・。
とよ田作品のなかではいちばん続編が読みたい作品であります。
友達100人できるかな(1) (アフタヌーンKC)
とどのつまり30代後半読者のいわゆるアラフォー男子世代をターゲットにした、講談社版”夕焼けの三丁目”な作品。
ファンとして運の良いことに(?)、自分も37才なので内容的には大変満足の☆5です(笑)。
このマンガの凄いところは、実はタイム系(パラドックスなのかな?)な青年誌にありがちなSFを、作者の独創的での切り口で進行しているの事だと思う。
このありがちなテーマの記念すべき第一巻で、そのSF的な設定を十分に生かしてドキドキする第一話と最終第六話だけでも特筆モノだと思うのですが(笑)、途中に挟まれるエピソードの各所にチラホラと作者ならではの(SFギャグ)センスが、散りばめられているので過去作品のファンも納得の面白さだと思う(笑)。
当然、友達100人できるまで(8年後ですか……イイね)、応援しますので次巻も購入決定です(笑)。
ちなみに、アノ自転車は僕等が小学生3年生くらいでは全く流行せず、当時もマニアックな人たち専用モデルな感じでダサク感じていたので、イマイチ自分の記憶とは、ずれているのですがインパクトと熱い気持ちはビシビシと伝わって面白かったです(笑)。