ジブリ・ザ・ベストII
インストのみの、歌の入っていないアルバムです。
原曲をかなり大胆にアレンジしています。
ジブリ作品の中でも本当に名曲揃いで、多様性を認められる人なら
その多彩なメロディーを楽しめると思います。
リベルタンゴっぽい「君をのせて」も、最初は違和感がありましたが、
5回も聴くとクセになりました。
子供向けか大人向けかと言われたら、大人向けの作品だと思います。
ジブリを知らない人にも楽しめると思いますが、原曲を知らないと
アルバム全体としてはコンセプトが不明瞭に感じるかもしれません。
ジブリ・ザ・ベスト
ジブリの名曲をライトクラシックにアレンジしたアルバム。
原曲の久石譲作曲の主旋律を大切に、ややシンプルにアレンジされているので、クラシック初心者の自分でも取っ付きやすかったです。ジブリ曲のアレンジCDはこの頃、ダイシダンスなどなど続々発売されているけど、ハウス、クラブ系などの前衛的なアレンジに付いていけないという方もこちらはオススメ出来ます。
全部で16曲入っているのですが、一曲の長さはおそらくどれも二〜三分程度です。オリジナル曲では弾む様なメロディーも印象的だったレ・フレールがしっとり聴かせる「遠い日々」や、チェロの物悲しさが光る久木田薫の「さくらんぼの実る頃」など特に好きです。
幅広い方にオススメしたい一枚。今度'Uも出るそうなので、その前にゼヒ。
こころやすらぐソロギター ~リラクゼーションミュージック~(1)
難易度:中級~上級
本書は、ギターソロそれもクラシックギター向き(CDもクラシックギター使用)に編集された曲集だと思いますが、勿論フォークギター等でも演奏は可能だと思います。この楽譜を是非薦めたい理由が、どれをとっても編曲が実に素晴らしい、否、素晴らしすぎます。ギターソロ譜は探せばJPOPの編曲も最近では結構見かけるようになりましたが、陳腐な編曲が見受けられるのも事実です。ですが、本書は編曲がメインにも関わらずオリジナルに迫るような実に素晴らしいアレンジなのです。それは模範CDを聞くだけでも立派なBGMになる事からも実感できます。
その代わりギターソロに噛み付いたばかりの初心者の人にはちょっと厳しいアレンジレベルだと思います。それでも「ノクターン」や「シチリアーナ」等、初心者でも気軽に演奏できる曲も挿入されているのは心強いですね。
もう一つ素晴らしいのが選曲の種類です。今まで多くのギター譜が出版され大抵有名な曲が既刊の物とかぶったりするのですが、本書はそのような曲は殆どありません、かといってマニアックな曲に偏っているわけじゃなく、タイトルは知らないけど聴けば「この曲しってるよ!」という曲が多いのです。だから実際弾き始めてから感動する譜も多いです。
最も素晴らしいと思った曲は「パリは燃えているか」「世界の車窓から」「放課後の教室」「黄昏のワルツ」です。この曲はアレンジの素晴らしさ、選曲の意外性、メロディーリズムの美しさ、全てを満たしています。「パリ」は10年前NHK「映像の世紀」のテーマ曲だし、「放課後」はギターデュオゴンチチの曲ですが、聴けば絶対タイトルを知らなくても分かります。それがこの書の素晴らしい所。確か常盤貴子のCMで使われました。「黄昏」は曲自体は耳にした程度だったのですが、アレンジとメロディーがとても美麗です。演奏会でも披露できそうな完成度です。おそらく大半が過去に編曲されたこと無い初編曲でしょう。
他には朝ドラの美しいアレンジ「風笛」、ありふれた選曲でありながら難易度が高い巧みなアレンジでフレットを生かしきる「タイス」、ボディータッピング奏法を織り交ぜた癒し曲「アフロディーテ」、フレットを流れるように弾く難曲「シネマパラダイス」、ファイナルフファンタジーもあります。最後に坂本龍一の曲があります。「エナジーフロー」じゃなく「ラストエンペラー」でもなく「シェルタリングスカイ」をもってくる所が洒落てますね。でも多楽章形式からなる渾身の作品です。
とにかく弾いていると楽しい曲ばかりだし、聴くだけも価値あります。
ジブリ・ザ・ギター
知る人ぞ知る、あの日渡ファミリ〜の奈那さん 素晴らしいアレンジにて、クラシックギターの醍醐味を親しみやすいジブリ音楽で表現しています。録音もかなり良いので 出来るならオーディオセットで聞いて見てください 1音1音が心に響きますよ
ソロギターベストコレクション スタジオジブリ作品集 改訂版
難易度:中級
私は、本書にCDが付属しているタイプの物を購入しました。ジブリ作品は他の楽器にも多くアレンジされていますが、やはり伴奏いらずでメロディー伴奏全てを一本で演奏できるのがギターの素晴らしさだと思います。久石氏の美しいメロディーはギターに編曲されてもそのままです。またこのようなアレンジ譜は、編曲者の手腕によりクウォリティーが左右されるのも事実ですが、ギターアレンジでは定評があり多くのアレンジを経験している江部氏なので中々楽しめる楽譜です。
私はドレミ楽譜出版社のジブリ集も持っているのですが、そちらよりこちらの方がアレンジが凝っていると思います。そのため難易度も少々高めですね。初心者の人はドレミ楽譜の方がいいかもしれません。また、シンコーミュージック社も同ギターシリーズを刊行していますが、あちらも中々アレンジは凝っていますが、フォークギター音源収録、こちらはクラシックギター音源収録となっています。両者ともアレンジが異なるので、同じ曲でも違う側面がありそれはそれで買って損は無いと思います。ただあちらはCD付きで2千円というコストパフォーマンスは美味しいですね。こちらはCD付きで3千円、楽譜のみで2千円程度です。
また、ドレミ社は5線譜のみ、本書とシンコー社は5線譜とタブ譜両方掲載されておりますので、自身の譜面読解能力に合わせて選択するのも良いかもしれません。
私が特に気にっているのは、ナウシカテーマ、オープニング、レクイエム、となりのトトロ、海の見える街、やさしさに包まれたならです。その映画の思い入れにより左右されるのもあるでしょうが、やはりメロディーが美しいのと巧みなアレンジが主な要因です。
ナウシカオープニングは緩やかな曲調がギターのアルペジオ奏法により上手く生かし切っている印象です。となりのトトロは、イントロの流麗な音符が愉快で間奏を含め全体的に緻密なアレンジが光っています。海の見える街は、当初からお気に入りだったこともありますが、センチメンタルな短調系サウンドを最大限のギターを生かしきった巧みなアレンジと間奏のバロック調の音階構造もまたギターにより新たな息吹を吹きこんでいるかのようで素晴らしいです。やさしさに包まれたならもイントロのオリジナルなアレンジを含めユーミンの原曲を更に素晴らしいものにしています。
中級上級ギタリストになっても長年付き合うことができる稀な曲集だと思います。勿論CDを聴くだけでもBGMとしては充分です。ちなみに本書はCDは付属していません。