フロム NY シティ~for the movie~
昨今のDMC関連音源で、個人的に一番気になったのはコレ。原作における自称NY帰りの渋谷のボス、MC鬼牙を、ホンマもんの「渋谷のドン」K DUB SHINEが再現するわけだ。これが面白くないはずがない。
クラウザーさんとのラップバトルをも完全に再現した原作のシンクロ具合…これはマジハンパねぇ(笑)仕上がりだ。しかもケーダブの巧みなライムとフロウは王道ヒップホップの魅力を充分に伝えている。
スゴイのは、原作が皮肉っている、ヒップホップの「うさん臭さ」―NY帰りだとか金と女をゲットだとか俺が最強ラッパーだとか―をことごとくなぞりながら、しかしそれこそがヒップホップのエンタテイメント性であるという点を提示しているところ。これってかなり知的な作業に違いないのだ。(ちなみに、これはDMCとその関連作品の全てにおいて言える魅力だと思う。)
ちなみに、このシングルはカラオケ付き。MC鬼牙になりきってラップもできます。
みんな! エスパーだよ!(1) (ヤングマガジンコミックス)
女性読者ですが、おもしろいですね。
低俗な下ネタが多いですが、なんか許せてしまいます。
ある種の読者には、すごい拒否感かもしれません。とにかく下ネタばかりなので。
下ネタばかりですが、実際に女性の裸やきわどいシーンがあるわけではないです。
もてない男子高生や結婚してない独身のおっさんの笑える様子を、その心の中の欲望を、
赤裸々におもしろおかしく描いてる感じです。
それが生々しいというより、「かわいい」とさえ思えるくだらなさなので、
許せるのだと思います。
登場人物は、これからもたぶん、やっぱり報われないまま、いまいちイケてないままでしょう。
そういう、現実には笑えないかなしさをシュールに描いて笑いにしてしまう。
そこがいいのかもしれません。
続きが楽しみ。
デタラメ・マザコン・チェリーボーイ~for the movie~
DMC作品中の金玉ガールズのイメージに捕らわれると些か甘く思えるサウンドも、ニナ役の美波のヴィジュアルが前提での一つの作品と思えば完成度は極めて高い。
逆にこの歌詞にコテコテのメロディーやアレンジを振られていたら『いかにも感』が鼻についてしまって美波演ずるニナのヴィジュアルイメージから浮き足立ってしまって『売り物』にはならなかっただろう。
良い意味で作品のキャラクターのキャパシティをはみ出した楽曲だと思う。
KAPPEI 1 (ジェッツコミックス)
前作のデトロイトメタルシティの熱狂的なファンです。
いやはや、周りは一発屋で終わるとかうるさかったんですが、この作品でその鬱陶しい評判を吹き飛ばしてくれました。
若杉先生は、皮肉で笑いをとる天才だなと思います。
人間のもつ卑屈な面をよく笑いにかえていらっしゃるなと。
またそれが全然嫌味じゃないところが才能だなあと思います。
これからもヤングアニマルも単行本も楽しみにしています。
あ、わたしはこれを読んでその後に北斗の拳を読みました、北斗の拳を知らなくても楽しめます。