ドラマ番組対抗クイズ・ダービーよりはらたいらモバイル

NHKみんなのうた「くじらのあくび」

たまたまつけていたNHKで、耳に入ったこの歌。素晴らしい声とリズムに驚いて、あわてて画面を見直した。「ザ・ジェイド」？、「くじらのあくび」？。上手いはずだ、一流プロのテノール歌手4人のグループが唄っていたのだから。楽しいはずだ、作詞は漫画家の故はらたいら氏だったのだから。それに加えて、知人の保育園に通っている2歳の子が、この歌をしっていたのだから。

　本書は漫画家でもある著者が自ら体験した「男の更年期」についてを書いたエッセイ。何か変だと感じ、調べてみると更年期の症状と全く同じ。民間療法へと走り、はら流の更年期の乗り切り方についてをまとめた読みやすいエッセイでもあります。男にも更年期はあるのかというのが読む前に感じたことですが、生活習慣病の恐怖とストレスとの戦いなど男の更年期も読むと納得させられる部分が多かったですし、老年期を前向きに考える姿勢など、中高年の人には参考とさせられるとも思います。この他にも、著者が出演していた「クイズダービー」当時と終了後の話なども書かれており、番組のファンでもあっただけに興味深いエッセイでした。

はらたいらに全部

「クイズダービー」で博識ぶりが有名になったはらたいらさんだけれど、

私生活では全くの子供と同じ。その夫を影で支える妻といえば、

亭主関白を許す古風な女のイメージだけれど、著者は決してそうではありません。

熟年離婚が激増している今、もう一度人生があっても、同じ結婚したいかという質問に、

「もちろんイエス」と答えられるほど愛し、最後までその愛し方を貫けたことは、

なんと幸せなことでしょう。

尽くし、仕える女なんてつまらない、という風潮がある今だからこそ、

こういう生き方、愛し方が輝くものに思える。

幸せのカタチ、夫婦のあり方は人それぞれ。

自分で選んだ人生を、全力で進む潔さに拍手喝采です。