LIVE FOREVER [DVD]
ブリット・ポップ......その傾向・背景として挙げられるのが、
・大英帝国なるもの(音楽性含め)への傾倒・復古
・イギリスの階級制度(中産階級vs労働者階級)
・バンド・ブーム
・あくまでイギリス国内の「閉じた」ムーヴメント
・イギリス中が湧いた、一過性の快楽的文化
の5点くらいでしょうか、全くの私の主観ですが。
そんな喧騒のど真ん中にいた、BlurとOasis、双方のインタビューをゲットしているだけでもこのドキュメンタリーは偉いでしょう。彼らは同じ日にシングルを発売してしまったばかりに、その全て(音楽性、歌詞、階級、フロントマン)を比較しつくされたバンドたちで、今でもインタビューの内容からして遺恨が残っています。
ひたすらシニカルで、傷を少しずつ広げるように、でも自己弁護的に語るBlurのフロントマン、デーモン。対して、態度や口調は相変わらずでかいが、今の勢いの無さが災いしてかとても力無く感じるOasisのノエル。そしてただの馬鹿のリアムに、落ちぶれたとしか他に感想の無いPulpのジャーヴィス。そして、喧騒から離れたブリストルで生き残った、Massive Attackの3Dは、唯一淡々と冷静な分析を続ける。
そんなに古い時代の話ではないだけに、今の彼らの落ちぶれ度が手に取るように分かり(特にジャーヴィス)、こんなインタビュー本当は皆受けたくなかったんじゃないのかなとか考えたり......。逆に当時この流れから意識的に遠ざかり、イギリス国内に止まらず世界的な成功を収めたRadiohead、Prodigy、Massive Attackなんかの正しさが見えてきたりなんかして、なんだかなあと思いながら見てました。
ノエル・ギャラガーズ・ハイ・フライング・バーズ(初回生産限定盤)(DVD付)
まるで『ディグ・アウト・ユア・ソウル』だな………というのが第一印象でした。無論いい意味でそう感じたのです。
聴けば聴くほどいい。………まるでワンダーウォールやスーパーソニックみたいだ、とも感じたのです。私自身オアシスを好きになって日の浅いひねくれものです。それでも素直に素晴らしいと思いました。
ただ、オアシスを受け付けないというかたにはおすすめ致しかねます。そもそもオアシスのブレインはノエル・ギャラガーですから。
そうでない方はお気軽に手にとってみてください。
ライヴ・アット・ロイヤル・アルバートホール [DVD]
The Whoの2000年のLive映像です。以前から出ていたのは知っていたのですが,50歳を過ぎたThe Whoの衰えた姿を見たくないという思いがあって今まで買わずにいたのです。すみません,私が間違っていました。『衰えた姿』?....とんでもない。The Whoは50歳を過ぎても十分すぎるくらいに刺激的なロックバンドでした。キーボードにラビット,ドラムにリンゴ・スターの息子のザックを加えた5人編成で(途中ピートのソロのコーナーもありますが)2時間以上のステージを繰り広げているのですが....あ~,なんて格好いいジジイ達だろう!
また,このLiveにはポール・ウェイラー,ブライアン・アダムス,ノエル・ギャラハー,エディ・ベイダーといった今をときめく大物ゲストが参加しているのですが,The Whoの前に立つと,彼等ですらデビューしたての新人のように見えてしまいます。
いやほんと,このステージを見て聴いて何も感じない人はロックを聴くのを止めた方が良いと断言しちゃいますね!
モーニング・グローリー
デビューアルバム後のOASISへの周囲の期待はもちろん高かったわけだけれども、彼らはそんなものを遥かに超えた高いレベル楽曲が詰め込まれたこのアルバムをリリースし、驚きとともに高い評価を得た。
そして、もちろん売れた、それも全世界で。(売れたとい事は重要。だってこのアルバムがRockのスタンダードになったんだから)
OASISが本当の意味で僕たちみんなのバンドになった記念すべき作品。
内容はというと、全曲良い!1.ハローから12.シャンパン・スーパーノヴァまで、曲調のバランスもとられており、アレンジに関しても、激しさを残しつつ前作までにあった粗さは無く、かといって過剰でもない。
ノエルの素晴らしいメロディ、リアムの歌(前作より上達している)、激しさ、優しさ、他のバンドが持ちえないスケール感、OASISの全てがつまっているアルバムだ。
最高!
ホワットエヴァー
オアシスファンにとってはそれぞれ好きな曲があるとは思うのですが、個人的には『ホワットエヴァー』が最高の1曲だと思います。
もはや“ブリットポップ”というムーヴメントが過去となった今、若いロックファンにとってはオアシスの楽曲にそれほど斬新さや先鋭的な何かを感じるということはないのかもしれません。いや、むしろ当時においてもオアシスの楽曲の本質とはエヴァーグリーンとなり得る普遍性の追求にあったのではないでしょうか。そしてこの作品ほど、それに成功している楽曲は他にないように思います。
ストリングスが大胆に導入された見事なアレンジに、リアムの穏やかで神々しいまでのヴォーカル。そしてノエルのソングライティングはもはやブリットポップだのギターロックだのといった枠を超えた普遍性を獲得しています。まるで天から降ってきたかのような光に満ちた豊穣の音楽。
当時洋楽などほとんど聴かなかった私でさえ、これを聴いた瞬間、初めて純粋に音楽と呼べるものに触れた感じがして、ものすごく興奮したことを今でも思い出します。
これから100年経とうが、1000年経とうが永遠に残り続ける不朽の名曲です。