ひとめあなたに… (創元SF文庫)
ファンの方には悪いが、高校生当時から今に至るまで、新井素子氏の文章は苦手である。「でも。」とか、丸で終られて改行されると、ぞっとする。恐ろしく改行の多い作品というものに初めて出会った、記念すべき作家ではある。当時はクラスメートにつき合って読んでいた。断れなかったんだな、自分でも信じられないけど。
ただ、この作品だけは妙に頭に残っている。要するに、明日世の中が終るとしたら何をするかっていう別に目新しくもないテーマなんだけど、受験がなくなっても最後まで勉強し続け、死んでも参考書をはなしませんでした、というエピソードあたりが新鮮だったのかも。
地球最後の日、私は本を読んでいたい。最高に面白い本を読みながら「もうちょっとで最後まで読めたのに」とか思いながら死ねたら、最高だね。
もいちどあなたにあいたいな
ものすごい長編にも関わらず最初から緻密なプロットを立てた上、予め計算された綿密な構成で怒濤のように書き連ねる作家さんもいますが、
新井さんは、どこかから微弱電波を受信して書く作家さんですよね?
いつものようにあとがきから拝見させて頂きましたが
今回のあとがきはいつにもましてすごいことをおっしゃっていました。
こんな表現をするのは、新井さんくらいかと思います。
7年ぶりの書き下ろしということで、
チグリスとユーフラテスにも匹敵するのでは?と思われる程難産だった様子の本作ですが、
こちらもこのページ数の本にして1000枚以上の没を出した上に、
とある天啓を受けやっと日の目を見たそうです。
本編についてですが、なちゅらるにSFでした。だって新井さんですもんね。
最終兵器メガネなヲタク男子21歳に勝手に萌えさせていただきました。
いちいちフラグをへし折っていた澪湖ですが最後はやっと立ったかな…。
生活能力皆無なご主人を持つ兼業主婦の方には、一部大変共感を持たれる内容かもしれません。
他の本で書いていた、風邪で寝込んだ時のエピソードを
今でも根に持っておられるのでしょうか?な激しい独白もありました。
そしてENDING。
直前までの澪湖視点のドタバタっぷりから暗転。
彼女の独白に、くすぐったいような、せつないような気分になりました。
おしまいの日やハッピー・バースディもそうですが、
新井さんは手を替え品を替え何度も何度もこのことについて書いているのではと思います。
「星へ行く船」
原作/新井素子
イラスト/竹宮恵子
作詞/佐藤ありす
音楽/西木栄二
演奏/アストライア
コーラス/川島和子グループ
収録曲
ディスク1
★ロマンチックSF「星へ行く船」
(1)SENTIMENTAL RUNAWAY BOY(米倉良広)
(2)GOOD-BYEは優しく(森村あゆみ)
(3)スリルいかが?
(4)DEAR…(森村あゆみ)
(5)STARDUSTに誓った
(6)TABASCO CRASH
(7)SHYなフィリップマーロウ
(8)突然 UPSIDE DOWN
(9)HEART BREAKなんて平気
(10)星へ行く船〜COSMIC LULLABY(森村あゆみ)
★カレンダーガール
(11)カレンダーガール(西木栄二)
(12)セレスハネムーン(同上)
(13)SWEET DREAMER(新井直子)
(14)ラブコレクション
(15)あ.ゆ.みグラフィティ(森村あゆみ)
ディスク2
★カレンダーガール
(1)活劇!宇宙娘参上!!
(2)BE MY GIRL(西木栄二)
(3)TEA FOR YOU
(4)FOR バタカップ-バタカップにささげる歌
(5)I LOVE YOU聞かせて(森村あゆみ)
★ロマンチックSF「そして、星へ行く船/逆恨みのネメシス」
(6)Believe(西木栄二)
(7)飛んでもHoney Star
(8)数えきれないPliease(森村あゆみ)
(9)パニックビート
(10)Flower-愛の花束(森村あゆみ)
(11)憎みきれないお人良し
(12)君はSold out(西木栄二)
(13)空の下はlonely
(14)宇宙一のLocky Girl(森村あゆみ)
(15)そして明日へ…(同上)
1991年日本コロムビア、COCC−7311〜12
扉を開けて [DVD]
そこそこ面白い作品でした。
ただ、イメージがね…。原作では美弥子の服は毛皮だったのが普通の布地だったとか細かい点にひっかかったり、ラディンのキャラデザが嫌だとか、主観的な不満があったので、☆3です。…実は、細かい事、ほとんど忘れてますが(^_^;)
強く印象に残った、ED曲、DATE OF BIRTHの「思い出の瞳」、ドラマの主題歌に使われたので8cmシングルが出てます。Amazonでも中古の扱いがありますので、探してらっしゃる方は検索してみてください。
ちなみに、漫画版は亜藤潤子(白泉社・花とゆめコミックス)(厦門(あもい)潤さんの別名義)これも絶版なので古本で。
それぞれアレンジが違うので、比べるのも一興かと。