フェイトレス~運命ではなく~ [DVD]
ユダヤ人の収容所に送られた少年を描いたものなんですが、その悲惨さや過酷さが本当のテーマではなく、別のところに主題を置いた映画でした。
それは、推理小説で思いもかけない真犯人を見つけたようなものなので、ご紹介しない方が良いでしょう。ラスト近くなってからの少年の言葉が理解出来ずとまどいます。でも最後の一言でわかりました。もういちど見返してみると全編にわたってそのテーマが描かれていることもわかります。
このテーマがわからない人も多いと思います。それはすばらい人生を送ってきた良いことでもあり、残念なことでもあります。
チボー家の人々 DVD4枚組(1WeekDVD)
ノーベル賞を受賞した名作大河ロマン小説を映画化したもの。
原作を読んだことがある人にとっては、
あの本の世界が映像化されることに感嘆することでしょう。
もちろん、本でしか表せないものもありますが、
映像でこそ伝えられるというものの力を感じることができた。
日本にノーベル賞が来る理由 (朝日新書)
普段、ノーベル賞といえばとにかくすごい賞!という認識しかなかった私に、おもしろい話を聞かせてもらった…と思いました。ノーベル賞の存在の意味、選考についてもおもしろい考察がされています。
また、原爆投下についても、先人の浅はかなな知識人たちの実験台に日本人はされたと思い知らされました。
ノーベル賞110年の全記録―日本の受賞科学者全15人を完全紹介 (ニュートンムック Newton別冊)
物理学賞、化学賞、医学生理学賞の3つのノーベル賞について、一冊にまとめた本。主に、以下の4つの柱になっている。
・ノーベル賞の歩み
・110年間における542人(重複受賞も加えるとのべ545人)の受賞者とその業績の一覧紹介
・日本人受賞者15人中12人のインタビュー(除く、湯川、朝永、福井)
・2011年の有力候補と受賞者の予想
個人的に一番面白く読めたのは、2011年の有力候補について。日本人も含めて108人の名前が挙がっている。また、ノーベル賞の物語では、一家で5個のノーベル賞を獲得したキュリー家や、受賞に疑問を持たれた人たち、女性・夫婦・親子の受賞者一覧、最年少・最高齢受賞者一覧などが載っている。また、国籍別受賞者の推移を見ると1950年以降、アメリカが突出していることがわかる。
インタビューは、過去に雑誌Newtonに掲載されたもの。読まれたことが無い人にとっては大変興味深い内容だが、既に他のニュートン別冊で何度か使いまわされているものもある。そのような点も考えると、内容はいいけれど、価格設定がちょっとお高い気がする。
2000年以降、日本人受賞者が増えている。2011年以降もさらに新たな日本人受賞者が増え、出版社が短期間で改訂版を出さなくてはならなくなるような事態になることを祈りたい。
「大発見」の思考法 (文春新書)
世界で大変有名な研究者のおふたりには、共通する点がいくつもありました。
対談なので理解しやすく、すらすら読めます。
中学生からでも大丈夫です。
おふたりとも「うつ」の経験があったのには驚きました。
益川先生はテレビの印象そのまま、
山中先生のiPS細胞の研究には、
もうここまで進んでいるのかと驚きました。
ES細胞との違いなど自分で調べてしまいました。
海外と日本の、
研究職の方々に対する環境の違いに「やはりそうなのか」という気持ちです。
本にもありましたが、
日本人の「科学者の幸福度」が少しでも上がるように願っています。
その分野の世界でトップの方々のお話は、
本の価格の何十倍、何百倍もの価値があります。