8 Mile [DVD]
ラップは、アルバムでしか聞いたことがなかったのだが、路上で日常的の行うリズムをつけた口喧嘩なのだと、映画を見ていて思った。町のパンやお菓子売りのおばちゃんが、ラップで文句を言うのは、へぇ日常の一部なんだなぁと感心した。本当かどうかは分からないけど。でも、道具が一切要らないので、たしかにチープな遊びだよな、と思った。
黒人のロックを初めて白人で歌って成功させたエルビス・プレスリーが何度も揶揄されていたのは印象的だった。アメリカの音楽や文化は、黒人の文化を白人が大衆向けにアレンジすることで、世界中に広まる傾向が強く、これもその一貫なのだな、と思った。
僕は、ラップのことやエミムネはよく知らないのだが、北部デトロイトの貧困に喘ぐ若者たちの世界が、せつなかった。そしてその中で知性と誠実さを失わない主人は、見ていて気持ちよかった。ただ、最後シーンで、世界的に成功する彼が、その後どうやって成功したのかが分からず、不完全燃焼。
ハッピー・フィート
最近の映画のサントラと言えば、映画で使われている曲が入ってなかったり、いろいろな曲が入っているだけというものが多い気がします。(それはそれで楽しめるのですが。)そのため、あまり映画の曲を聞いている気がしません。でもハッピーフィートは違いました!記憶をたどる限りでは、映画で使われた曲が網羅されており、曲を聞きながら映画の世界にひたれます。かわいいマンブルが踊る様子や、美しい映像の数々が、次々と思い浮かんできます。どの曲も大好きですが、個人的には最後の曲がとても良かったです。音楽だけですが、ストーリーを追うように曲が流れていき、聞きごたえがありました!どれもいい曲ばかりで毎日聞いています!おすすめです!
ハッピー フィート [Blu-ray]
本作は立派なメッセージ映画である。
イメージだけで捉えると「マダガスカル」や「アイスエイジ」と同系統の「ファミリーアニメ」かと思うが、
中身は結構シリアスだ。
歌を歌うことのできないマンブルは、仲間の皇帝ペンギンたちから「疎外」され、群れを追い出される。
ゆえにマンブルは、外の世界でアザラシたちと戦い、彼らが「エイリアン」と呼ぶ人間たちとの関わりも生まれる。
これが結構重たい雰囲気であり(笑)、子供たちが観たらちょっと違和感があるかもしれない。
ミュージカルのような壮大なシーンを多く採り入れているが、楽しい、というよりもマンブルの「浮き出し」が
目に付いてしまう。
まあそれが本作の狙いであり、人生の厳しさをペンギンで描いた「ヒューマンドラマ」という感じだ。
声優陣は豪華で、イライジャ・ウッド、R・ウィリアムズ、N・キッドマン、H・ジャックマン、そして惜しくも早世した
ブリタニー・マーフィーまで、一体いくら掛かってんだ(笑)的な面子が並ぶ。
ブルーレイはもともとアニメーションとの融合性は抜群なので、青い空と白い雪のコントラストが「売り」の本作は、
HDに最も向いた一作といえよう。
ただし、特典映像はオールSD収録である。星は3つです。