LiVE 原田芳雄写真集
原田芳雄さんのBirhday liveを切り取った写真集が、没後上梓された。
写真集の中で、芳雄さんが唄って踊って、あの野太くってそれでいてシャイで繊細な声で、ジョーク言ってるのが聞こえてきそうな、そんな本だ。
いい本だ。作った人の愛に満ちている。
それで思い立って、自宅で、カセットテープから『原田芳雄LIVE』(1982)(原盤は2枚組のLPでCD化されていない)をデジタルに変換して聴いている。
その中で、たとえば、
『春は嫌だねしんと寒いよ、誰かいるなら電話をくれよ・・』(『ブルースで死にな』)と芳雄さんは歌っている。
昨日は午前中は土砂降りの雨だった。
その大雨で、あんなにも咲き誇っていた桜は一瞬にして散ったという話だ。
本の最後に、原田家の桜の写真が写っている。
桜の横にはニットキャップをかぶった芳雄さんが座っている。
今年、その桜の横にはもう芳雄さんはいないんだと思った。それがリアル。
いろんなことがあってそれは過去になってゆく。でも過去に埋没させてはいけないこともたくさんある。
桜の花は来年も花を咲かせるだろう。芳雄さんがいなくっても、自分がこの世から消え去っても。
原田さんの音源がいろいろ復刻されて、例えばこの写真集を見ながら、バーボン傍らにして音楽聴いて、それらを肴に桜を愛でることができたら至福だと・・思わないかい?
竜馬暗殺 [DVD]
強く意味を持つ場合、階下を見やる、窓から外をのぞくという振る舞いから距離感がでるのだと思いました。
そして、潜んでいるという実感は、ある種の「場所の狭さ」からでるのだと思いました。
茶碗。
写真で見知っている龍馬から考えるに、原田氏の演技は本人が乗り移ったみたいなものでした。
五番目の刑事 傑作選 DVD-BOX【DVD】
刑事ドラマ、テレビドラマファン必見の傑作である。ジーパンでジープを乗り回すハミだし刑事を原田芳雄が好演、というか完全に当り役。ドンパチ、爆破、カーアクション・カースタント等アクションドラマとしても見応えがあり、面白い。何しろオープニングはいきなりジープがパトカーを猛スピードで追い越す映像から始るのでインパクト十分!
キャストも芸達者な、しかも通好みな役者を揃え、楽しませてくれる。特に第1話は、神田隆、今井健二、上野山功一といった有名悪役が勢ぞろい、堂に入った悪党振りを見せてくれる。また、左朴全や高木均などチョイ役でもいい味をかもし出す脇役も忘れてはいけない。しかし、何と言っても原田芳雄の若さ、かっこよさ、これに尽きる! 『太陽にほえろ!』のマカロニもジープに乗っていたが、マカロニと比較するとどうしてもマカロニは青臭い子供に見えてしまう。新宿が舞台なので、新宿を「ジュク」と呼ぶ呼び方もいい。
こんな素晴らしい作品が今まで日の目を見なかったとは…。隠れた刑事ドラマの傑作を是非貴方の手元に置いていただきたい。
NHKドラマスペシャル 白洲次郎 DVD-BOX
放送時に見ましたが、その映像の美しさにびっくりしました!
dvdが出たらすぐに欲しいなと思いました。
特典映像も満載で、とても楽しみです。
岸部さんの近衛文麿。。。最高です。
dvdはNHKの放送よりも映像が落ちるので、残念です。ブルーレイの値段のがもう少し安ければ。。。
と切に思います。
鈴木清順監督 浪漫三部作 ブルーレイBOX(Blu-ray Disc)
『ツィゴイネルワイゼン』…
初見は20年以上前だろうか?。当時洋画ばかり観ていた私が意識して邦画を観た始めての映画だったように思う。その時のメディアはVHS。
筋はちっともわからないのに不思議なオーラの酔わされ、以来LD、DVD、とメディアを変えて楽しんできた。
(残念なことに銀幕では観たことないのだ…涙) それがとうとうブルーレイである…。感慨深い。
当然購入し、鑑賞。やはり三本とももの凄く楽しい。幸せである…。
わたしにとってこの映画は‘原点’とでもいえるもので、いまでも冷静に分析したりできない。…ひたすら好きである。
(もちろん『陽炎座』も『夢ニ』も同様)
といったわけで、作品自体の評価は★10個でも足りない。
さて、
せっかくのブルーレイ。やはり画質の向上が気になるので早速手持ちの『デラックス版』三本と比較。
まず『ツィゴイネルワイゼン』『陽炎座』は画質向上がはっきりと感じられる。
服、表情、皮膚の質感等々、細部がかなり見えており違いははっきり。画面のガタツキや小さなゴミ等も取り除かれかなり良い感じである。
…また、若干色味も違う感じである。(これに関してはデラックス版のやや青が強い色味のほうが私は好みである)
『夢二』については大きな変化はないが、やはり細部はよく見えている。
色味に関しては今回のHDリマスターの監修が藤澤順一氏(『夢二』『カポネ大いに泣く』のカメラ)であることも影響しているかもしれない。
といったわけで、画質の改善と色味の変化は確認できたが、何しろ古い映画であるので劇的な変化とまではいかない。
(この変化はブルーレイによる改善なのかHDリマスターによる改善なのか正直よくわからない)
ソフトの仕様については、簡素そのもの。
封入物はポストカード三枚程度。しっかりとした造り・デザインの外箱はなかなか良好なのだが、各ソフトのジャケットデザインは(…基本的には悪くないのだが)正直に言って「また、この写真かぁ」といった感じだ。新しいデザインを採用して欲しかった。
映像特典も予告編と静止画ギャラリー程度。他の方が指摘されてるようにチョッと寂しい。
(『デラックス版』は特典が豊富だし裏話満載の製作荒戸源次郎によるコメンタリーが楽しい)
そんなわけで★を一つ減らしました。
といったわけで、商品としては若干詰めが甘いと思いますが、画質の改善等は確認できましたし、なにより清順監督作初のブルーレイでもあるのでファンの方にはお勧めできるのではないでしょうか。