ホツマで読むヤマトタケ(日本武尊)物語―古事記・日本書紀が隠した日本神話の真実
ヤマトタケさんの業績や行動を知るのにはとても良い読み物ですね。
今まで知られていなかった事や、日本書紀や古事記を元に書かれた小説などで間違って覚えていたことをただすのには良いですね。
しかし、小説などのような読み物として読むには面白味に欠ける。
あと、CDの歌曲は私は良いと思わなかったので★4つです。
日本誕生 [DVD]
名前だけは知っていながら、なかなか見る機会がなかった映画です。読後感は驚くべき映画という一言につきます。構成は、日本の建国神話と日本武尊(タケル)の遠征がパラレルに進行するという形になっています。神話の世界は、主にスサノオノミコトをタケルが想起する形でフラッシュバックするというつながりになっています。特撮を使って描かれた建国神話の世界は、古事記の古めかしい世界からのイメージ上の脱出を可能ならしめ、神話の持つダイナミックで自由な世界が映像と音(音楽は伊福部昭ですよ)で感じることができます。天照大神が岩に閉じ困るシーンでは、多数の神々が登場し、見事なまでの猥雑でのびのびとして自由な世界が、天宇受女命(なんと乙羽信子)の踊りによって描かれます。もっともタケルの遠征も歴史上の事実ではないわけですが、ここは西国や東国での戦いが中心となるため、特撮とロケでダイナミックに描かれます。三船が演ずるスサノオの大蛇との特撮シーンそして剣のいわれ等の建国神話は、初めて気がつきましたが、このような映像で見てみると、限りなくワーグナーの「指輪」を連想させるものです。そしてタケルやスサノオも三船の豪快なパーソナリティで演じられると、その政治性のなさは、限りなくsiegfriedとの共通点が浮かび上がってきます。もっともタケルの最後の締めくくり方の叙情性は、「指輪」の「神々のたそがれ」のエンディングとは異なる世界観に染められているのはいうまでもありませんが。白鳥が最後に舞い上がるシーンはこの異なる世界観を見事に映像で象徴したものです。もっとも、「やまとは 国のまほろば」はちょっと違うシーンで歌われますが。最後に若干の野暮な政治的な当てこすりをさせていただくと、製作された1959年という時代は意味深なタイミングです。占領が終わったのが1951年そして高度成長が1960年とすると、その間のエアーポケットともいうべき数年の間だったからこそ、おそらくこの後は忘れられてしまうことになる建国神話の映像化が可能だったのでしょう。作品のエンディングの古事記からの逸脱と景行天皇の描き方、そして「話し合い路線」への言及も戦後に解禁された歴史観の反映を見ることも可能です。
ロボットアニメ大鑑 上巻
ボーナストラックのガクセイバーなのですが、どうせなら、林原めぐみさんの「WHATEVER」の10曲目に収録されている「流星機ガクセイバー」も収録して欲しかったです。
ボーナストラックとはいえ、それほど歌のあるアニメではありませんし、タイトル通り、直球ストレートのガクセイバーなんで、入れても良かったんじゃないかな?と思いました。
全体的にともかく収録曲が多く、非常にリーズナブルなCDだと思います。
なんというか、歌の中で、ですね。「レインボーマン!」とか「六神合体!ゴッドマーズ!!」とか絶叫してもらえると聞き手としてはうれしいのです。変に格好つけて「後で黒歴史にしてしまおう」という魂胆見え見えの弱っちい歌詞だったりするよりは、1曲に賭けた命がけ感がロボットアニメなんだと思います。
スターチャイルドSELECTION音楽編 (TV作品集)
90年代も中盤以降になってくると、段々と一般向けのアニメが廃れ初め、テレ東や深夜枠
など新たな需要向けのアニメが活性化してきた時代となります。
ラノベブームの先鞭を付けたともいえるスレイヤーズや、あかほりさとるの爆裂ハンター、
エヴァやナデシコなど、当時の雰囲気を代表するアニメの主題歌が相当数そろっています。
アニメ作品そのものもさることながら、曲もいわゆる「カッコイイ」OP曲や、登場人物に
フィーチャーした「かわいげのある」ED曲が多く、意外に飽きの来ないしっかりしたもので、
その意味でも往年のファンなら絶対に買って損はありません。
なお、初代スレイヤーズOPのget alongや、ヤマトタケルの初代OPであるGLAYの真夏の扉
などが入っていないのは若干残念ではありますが、これらも良曲であり、入手しやすい曲
ですので、本作を聞いて思い出された方はついでに購入されてはいかがでしょうか。
いずれにしても、アニメ主題歌やサントラはすぐに廃盤になるものが多く、このような
形で名作が入手しやすくなるというのは有り難いことだと思います。
女装と日本人 (講談社現代新書)
自ら女装を実践しているならではの実感や突っ込んだ考察、濃密な内容は強い吸引力があり楽しく(と言っては語弊があるだろうが)読ましていだだきました。逆に余りにその中に入り込んでいる故の客観性の不足も確かに有るのでしょうが…。あとこれは蛇足ですが昔読んだマンガ昭和風俗史(タイトル失念)に男娼の警視総監殴打事件が取上げてあり、そのセリフの「よくもノガミの姐さんを!!」が永年の疑問だったんですがこの本のお蔭でノガミ→野上→上野のおカマの符牒というのが(やっと)解りました。ありがとう!