カオス レギオン0 招魔六陣篇 (富士見ファンタジア文庫)
短編集だがどの挿話もよく練られている。全体としての統一性もちゃんとある。
特に一話は渾身の出来。まったく無駄なし。作者が十回以上書き直したというだけある。ヒロインである盲目の少女ノヴィアが主人公ジークと出会い、対話し、彼の「戦い」を見て、その抱いた葛藤に微かな光が射すまでを素晴らしい説得力で描いている。話の展開、挿話の嵌め込み方、短編のお手本のよう。
ジークを「演出」する設定、小道具、決め台詞はきちんと考え込まれ、かっこいい。少ない台詞で一見冷たい態度に込められた彼の心の熱さ、温かさを的確に教える。ノヴィアとの料理イベントはヒロインとヒーロー双方の魅力を一挙に示す素晴らしい挿話。
ゲスながら(だからこそ?)一話の悪役もステキ。絵に描いたような極悪ぶりに妙なパワーがある。悪人はやはり悪を楽しむヤツでなくては。
不満なのは最終第六話、ノヴィア盲目の理由には、外部要因からではなく内からの、少女自身が抱く心の葛藤を持ってきてほしかったと思う。(第一話でもそんな感じの思わせぶりな台詞をジークは言ってたのに……。)妖精になんとか存在の必然性を与えるためなのだろうか? そんなことをしなくても十分キャラは立ってると思うのだが。友情ばなしも悪くないけど、ちょっとぬるいかな……、と思ってしまった。
カオス レギオン 聖戦魔軍篇(富士見ファンタジア文庫)
カオスレギオンという作品は、小説の連載中にゲーム化が決まった。この巻とゲームはほぼ同じストーリーで、ジークとドラクロワの対決の決着の部分に当たる。つまり、続きの小説は全てこの巻の過去に当たるのである。だからジークが他の巻で死ぬということは有り得ない。それでも、どの巻も息を呑む展開の連続で引き込まれ、ジークの身を心配してしまう。この巻やゲームを気に入ったなら、他の巻も読んでみることをオススメする。
カプコンPCお得シリーズ カオスレギオン インターナショナル for PC
ドラゴンマガジンで連載されていた「カオスレギオン」シリーズの完結編に当たる部分のゲーム版(PS2)の、PC移植版の廉価版、といった所でしょうか。
難易度が低すぎたり、ボイスが棒読み上等だったり、といったPS2での不満点が解消されていて、しかも高解像度に対応しているのでアクションゲームとしてはかなり良い部類に入るのですが…原作ファンにしてみると、あらゆる点でシナリオが原作の劣化版でしかないというのが我慢ならないと言うかなんと言うか。
と言う訳で、買うのなら小説の方も読んだ上でストーリーを脳内補完しながらプレイするのが良い感じかなと。
カオス レギオン05 聖魔飛翔篇 (富士見ファンタジア文庫)
たった一人でレギオン(軍団)と呼ばれた男と、純粋な心と強い意志を持つ少女との物語も今回で最後です。結賀さとる氏が描く魅力的なキャラクターが想像以上にドラマを見せてくれます。また別の形でこの作品に出会いたいです。
カオス レギオン インターナショナル for PC
一言でまず言います。
難しい
この一言です。
私はEASYからはじめたんですけどぼっこぼっこにやられましたね、操作に慣れるまでに大苦戦です。
回避行動があるんですけど防御行動がなかった(はず)
三国無双や鬼武者みたいに防げてません。
よって、攻撃中に上から奇襲を食らうなどと。
私は5900XTのハンドルですけど、解像度上げても綺麗ですね、なんというかがたつきっていうかそういうものがないから敵も気持ち悪くしっかり描写されます。
あと、声優が英語に変わって雰囲気がまた少し変わったかな。
PS2版日本語のはずなのに聞き取れなかったけど、英語でも何を言ってるかくらい判ります(聞き取れても意味がわからないが字幕あるからOK)
ただ、解像度上げるとムービーが荒れてくる(当然)ので☆4つ。
爽快感としては、三国無双より上、敵が人じゃないのでざくざくきっていけます、バイオハザードみたく銃撃ばかりじゃないのでざくざくしたい人にはお勧め