コーポレート・ファイナンス 第6版 <上>
1年前から経営計画に携わっています。
会社が上場にむけて動き出したので、勉強のためにファイナンス関係の本を独学し始めたときにこの本を知り、購入しました。量とその内容には圧倒されます。さまざまなことが漏れなく記述してあります。
ただし入門書ではないので、他の本でさわりを学習した後のほうが無難です。
マリー・キュリー―フラスコの中の闇と光 (グレート・ディスカバリーズ)
タイトルから明らかなように、マリー・キュリーの伝記である。彼女が二回ノーベル賞を得ているのに以前から疑問を持っていたので、新しい伝記が出たのを機に読んでみた。
彼女は、1903年物理学賞ラジウムの研究、1911年ラジウムおよびポロニウムの発見とラジウムの性質およびその化合物の研究、でノーベル賞を授与されている。実は、ラジウムの精製だけでノーベル賞というのも、何となく過大だなあという印象を持っていた。本書を読んで、原子の構造を知る上で極めて重要な情報がラジウム研究から得られたことが分かって、かなり納得した。ただ、本書には2回目のノーベル賞の受賞理由についてほとんど情報がなく、初めの疑問の答えは得られなかった。
伝記としては、マリーへの思い入れが強すぎると感じられて、好感を持つことが出来なかった。マリーのラジウムへの愛や、むやみな医療への応用の期待は、科学者としてちょっと違和感を持ったし、ランジュヴァンとの不倫も現代でもやはりスキャンダルである。マリー自身への好感度を、少なくとも私に対しては、上げることに成功していない。
対象への愛がなければ伝記は書けないが、醒めたところがないと押し付けがましくなる。難しいところだ。