真田幸村(中国語) (日本時代小説経典)
イギリス人の霧隠才蔵、石川五右衛門の遺児にして女装の三好清海、琉球から来た筧十三、武田勝頼の子という身分を語ることなく真田幸村の股肱となる猿飛佐助などなど、その荒唐無稽なスケールのデカさと奇想天外な物語の組み立てで、もはや滝沢馬琴の里見八犬伝を超えたのではないかと思えるほどの柴田錬三郎の真田十勇士。幸村を諸葛孔明に例え、立川文庫の世界を存分に活かしながら(本作にては十勇士としてカウントされないはずの海野六郎らも、なぜかしっかり登場させていたりする)も、独自の真田十勇士世界を描く本作。幸村自身は「赤い影法師」にて大阪夏の陣以降の生存を描かれているほど、作者のお気に入りのようで、本作への力の入り方も尋常ではないように感じます。
NHK人形劇クロニクルシリーズVol.4 辻村ジュサブローの世界~新八犬伝~ [DVD]
辻村ジュサブローが人形を制作したNHK人形劇「新八犬伝」の第1話・第20話・第464話(最終回)、「真田十勇士」の第1話・第443話を収録。「新八犬伝」場合、物語の発端、八つの珠を追ってゝ大(ちゅだい)法師が旅立つ話、そして八犬士が勢揃いして新たに旅立っていく最終話のみとなります。
前者は滝沢馬琴「南総里見八犬伝」をアレンジし、里見家を守る八犬士の数奇な運命と活躍を、後者は滅亡間近い豊臣方に付き、義に殉じる真田幸村以下十勇士の活躍と死を描いた名作。本来ならば全話観ていただきたい作品なのですが、放送された時代のビデオテープは貴重で全ての保存はかなわず、現存している映像ははここに収録されている物のみ(劇場版「新八犬伝」を除く)、後は全て消失してしまいました。
約30年前全国の視聴者の心を熱くし、そして二度と帰ってこない旅に出てしまった勇者達の姿を、このDVDを見て思い浮かべ、そして是非とも語り継いでください! そうでなければ「玉梓が怨霊」も浮かばれません!
眠狂四郎 ~円月殺法~ DVD-BOX
このテレビシリーズは、原作の持ち味を活かした脚本の出来のよさもあり、
今までに映像化された眠狂四郎の中では最も成功したものの一つと思われる。
片岡孝夫の演技も秀逸で、孤高の剣士の複雑な内面を美しい所作で演じており、
当たり役としてあまり知られていないのが不思議なほど素晴らしい。
また、原作とは異なり、狂四郎に関わる女性たちが
不幸ながら自我を持った芯の強い人間として描かれているのも特徴である。
(ただし、女性の裸体等について一部過激な描写あり)
片岡版一作目の本作は、薩摩藩の謀反の企てを阻止すべく京へ上る狂四郎に絡み、
東海道の各宿場で起こる事件が中心となっている。
二作目である「眠狂四郎無頼控」と併せて観るのがお勧め。
斬る [DVD]
天知茂と藤村志保が素晴らしい。
この二人の出演シーンは少ないです。
そして、セリフも少ないです。
でも、二人とも何とも言えない素晴らしい表情を見せてくれます。
目は口ほどにモノを言うと言いますが、この二人の目は口以上にモノを言ってます。
柳永二郎も落ち着いた渋い演技を見せてくれます。
脇役陣が良いと作品に厚みを増します。
寝ころんで観るようなチャンバラ映画ではなく、きちんと正座して観るような時代劇です。
放蕩記
お母様との関係を綴った私小説みたいですが
読んでいて決して楽しい読み物では無かったですね。
たぶん、こう言う似た体験をされた方なら共感ができるのかも知れませんが
放蕩記っていう題名のイメージでは無いなぁ