夏至【字幕版】 [VHS]
「シクロ」路線ではなく、「青いパパイヤの香り」と同じ世界です。
しっとりとした映画。3人姉妹のそれぞれの生活、夫や恋人との関係などなどが淡々と描かれます。説明は少し少ないくらいなのに、テンポよくストーリーが進んでいくので、どんどん引き込まれてしまいます。
いつも雨が降っていたような、、、そんな記憶が残る映画です。
冬の薔薇 (創元推理文庫)
主人公の少女は異能者ですが、心情的にはまだ少女にも満たないこどもです。
こどもとしてふるまうので周囲を困惑させていきます。
少女の出生の秘密や美しい姉の苦悩。
ファンタジー界の話ではありますが現実にもそういう設定はあるでしょう。
そして少女はみずからを内面から変えていきます。
それは少女の外面も変化させます。
とどまっていた成長が健やかにのびゆくごとく。
冬の薔薇。
みずみずしくひそやかなつぼみはやがて大輪の花を咲かせるでしょう。
フィンランド民謡の花束
カンドミノ合唱団は個人的に私の知りうる中で一番好きな合唱団です。という勝手な理由でこのCDを大絶賛しますw。以前、この合唱団のCDを何枚か所持しており、それを母校の混声合唱団に寄贈しました。ところが、最近また合唱をやることになり、久々に聞きたいと思いネットのCDショップなどで探してみたら・・・、なんと現在フィンランディアのレーベル自体が無くなってしまっており、カンドミノのほとんどのCDが入手困難な状況にあるとのことです。(大ショック!)この「フィンランド民謡の花束」はまだ入手可能なようですが、手に入るうちに買っておくべきでしょう。発声もアンサンブルも選曲も、非常に素直で親しみやすく、明るく、合唱に興味が無い人でもこの合唱団は好きになっていただけるのではないでしょうか。ぜひ鑑賞してみてください!
夏至 特別版 [DVD]
料理にスローフードがあるように、映画にもそのようなジャンルがあるとしたら、
この映画はまさしく、スローなムービーだと思う。艶を含んだパステルカラーの
シルクのアオザイの肌触りや、初めて口にしたフォーや生春巻きの食感といった
味わいの映画である。
三姉妹が母の命日に料理を作る「起」から、母は最期に父以外の名を呼んだという
「承」に移り、不倫・浮気・妊娠といった話題に「転」じていくのだが、そこから
穏やかに「結」ぶあたりが、トラン・アン・ユン監督のアイデンティティである。
村上春樹「ノルウェイの森」の映画が、広報発表では来月からクランクインされる。
このトラン・アン・ユンが監督で、日本人が演じるという。 大いに期待したい。
COLORS
ひさびさに「ザバダックらしさ」が前面に出たアルバムである。力強いリズムと野趣あふれるメロディ、たくましい地を這うようなヴォーカルもさすがといったところ。冒頭曲「僕のビー玉」は初期のテクノっぽいイメージを引きずりながらも小峰公子のヴォーカルによってたちまち物語世界に。この色彩の移り変わりはまさしくザバダックだ。不思議なちょっとコワイ感じのする歌詞も冴えている。2曲目ののスケール大きな飛翔感もザバダックの得意な感じだ。他にもインスト曲「BIRD'S ISLAND」、五音音階的跳躍を用いた「星ぬ浜」、9分を越えるエスニックな「天使の匂い」、また五音音階系の「夏至南風」(サビは違う・・・)とこのあたりの連続する構成感も見事。また「夜明けまで」は特に吉良フアンにはたまらない曲だろう。アルバムタイトルともなっている「COLORS」は大規模なトリビュート・サラブレイト・ソングとでも言えばいいのだろうか。やや色違いに明るい色調のメロメロ系だが、まっすぐに聴けば感動するだろう。そして終曲「OYASUMI」でもとの世界に戻って行くかのように全曲を終える。個人的にはかなり好きなアルバムである。