逃げ水の坂―口入屋用心棒 (双葉文庫)
この作者の本は良くみかけていて気になっていたので、
初めて買ってみました。
なので、他は知りませんが、
話の進め方がポンポン飛ぶんですね。
明らかに伏線とわかるので混乱はしませんが、
今この人の話をしていたと思ったら、あの人、その人と場面が切り替わるのです。
その感じが、昔読んだ京極夏彦をちょっと思い出しました。
あと、何故か文章から受ける印象なのですが、
人物像が大人の人をイメージしにくいのです。
子供っぽいというか…文章の言葉遣いなのかもしれませんが。
続き物として書いているので、
この巻で起こる事件は解決しますが、ベースになっている部分での謎はまったく明らかになりません。
とりあえず、主要人物の紹介巻というところでしょうか。
この巻だけでは面白いとも面白くないとも判断しづらいので、
とりあえず続きを買ってみようかなぁと思います。
お金をちゃんと考えることから逃げまわっていたぼくらへ (PHP文庫)
この本を読もうとする人の多くが「ほぼ日刊イトイ新聞」も御覧になっているかと思いますが、そのなかにある邱さんの連載よりも、普段着で深い話も多く、読んでみて損はない本だと思います。
お金をいかに稼ぐか、ためるか、ということの裏側には、いかにお金を払うか、使うか、という命題があります。お金をいかにつかうか。それはそのまま「人が何をして生きるのか」ということかと思います。 お金をいかにかせぐ自分になるかというより、お金をいかに生かす自分になるか。本の全体にそのような意味が通じていると私は感じました。
お金を知る、ということはもちろん、お金とつきあっていく「自分」というものを知る。そんな本なんだと思います。お金の本ですが、知恵をもらって、さらに勇気ももらいました。
ヒッチコック劇場 第四集 2 [DVD]
ヒッチコックの作品といえば『鳥』や『サイコ』や『裏窓』などがお馴染みですが、この『ヒッチコック劇場』も忘れてはなりません。
ヒッチコックお得意のどんでん返し/ブラックユーモアがもうおもしろすぎです。
時には心臓に悪い作品もあります(※=かといってそんなにひどくないのでご安心ください)。
一回は観てください。そんぐらいおもしろいです。
お金をちゃんと考えることから逃げまわっていたぼくらへ
糸井氏も、邱氏もどちらも好きだ。特に糸井氏の「ほぼ日」関連の書籍はついつい買ってしまう。
この本はお金の話題を中心とした対談集なんだが、実はQ氏が生きてた中でつちかってきた様々な考えや人生観を示してくれる本だ。
特に僕にとっては「素手でやってる感じ」というフレーズが大変な発見だった。
それとQ氏の発想とか、定義が、変わらないものは「何でも変わっていく」ということくらいだ。という柔軟な自分なりの真理に基づいているというのが、よくわかった。
変化しないものなんて、無いんだなと何故かしっくり腹にはまってしまった。
星がひとつ少ないのは、頭を殴られたような衝撃がなかったからだ。読んでみて損はない本ではある。
感動する!数学
塾の数学講師による書。パズルのような数学の面白さや、自然界に潜む美しい数式をわかりやすく紹介している。平易な言葉で文字数も抑えられており、230ページの分量も、中学生以上であれば数時間で読破可能。大人でも楽しく読め、もしかすると小学校の高学年でも理解できそうな内容の入門書。
著者の良心的な説明と、感動がよく伝わる作品。神様などについてのエッセイ風の記述や、相対論などでやや怪しい解説が気になるが、本書はあくまでも入門書として位置づけ、これを足がかりに『フェルマーの最終定理(サイモン・シン)』などに発展すると数学が好きになると思う。数学は本来最も美しい学問なのだ。
手軽に読め、初心者にも優しい作りで、星4つの評価。