Very Best of Robert Palmer
ロバート・パーマーの初期の作品から
アルバムリリース当時の新曲が入ったベストアルバムです。
このアルバムを聴くだけで、彼の守備範囲の広さが良くわかります。
音楽に詳しくない私にもそれがわかるところが凄い。
音楽を楽しんでいるなー。
お気に入りの曲に出会ったら、
その曲を収録しているアルバムを探して聴いてみるのも楽しいですよ。
私が初めて聴いたロバート・パーマーのCDということで
ロバート・パーマー入門としてオススメの1枚です。
聴けば聴くほど夢中になること請け合いです。
Sneakin Sally Through the Alley
ワタクシ的には、MTV全盛の頃、レンタル店でこの人のにや~とした笑顔のアルバム(Riptideですね)がずら~っと並んでいて、音もあの頃の流行の音で、勿論当時はパス!でした…いやー全然知らなかったっすよ。実はデビュー盤のコレはAllen ToussaintとかMetersとかと関係があるなんてね。聴いてみると、おおおかっこいい!!もろMetersでーす、という感じ。これは買いですね。かなり得した気分。
Heavy Nova
パワーステーションのボーカルとしてアメリカでブレイク、その後アルバム『リップタイド』からの「恋におぼれて」で全米一位を獲得した彼が、『リップタイド』の次に発表したアルバム。ここからは1曲目が全米でトップ5入り、5曲目もトップ40入りするがアルバムの核となっているのはむしろUKでトップ10入りした7曲目だろう。それ以外では3曲目と10曲目も一応シングルカットされた(ヒットはしなかったが)。
ただ、アルバム自体は『リップタイド』と比較するとやや散漫な印象。この人の好きな様々な要素(ヘビメタ、ファンク、ボサノバ、レゲエ、アフリカ音楽からヨーデルまで)をゴッタ煮にしたようなサウンドは、一見似たようなことをやっているSTINGの音楽とは大違い。「洗練された」とか「ハイブリッド」とかいう形容がおよそ似つかわしくないそのアプローチは、例えるならガンダムの頭にマジンガーZの胴体とエヴァンゲリオンの手足をくっつけたみたいな感じ。実際A面の流れは正にその結果の食い合わせの悪さが堪能できる。
しかしこの人の真骨頂はB面の6〜8曲目にこそある。「大人のラブソング」などと言うとひどく月並みなAORを想像してしまうが、ここでの歌い手の体温まで伝わってくるような歌唱は、全盛期のブライアン・フェリーやジョージ・マイケルにも引けを取らない。特に翳りを帯びたボサノバ調の8曲目が素晴らしい。いけないことと知りながら官能の波に身を委ねてしまう、みたいな感覚を非常にうまく表現している。
冷静に考えれば10曲中3曲もカバーを収録(5・6・10)しており、そのうち6以外は必ずしも出来がいいとは言えないことからして、結構締め切りに追われて作ったんじゃないかとも思う。でも、毎年クリスマスになるとこのアルバムの6・7曲目が聴きたくなるのも確か。ジャケ写のイメージもシンプルだがこれぞロバート・パーマーという感じ。全く、惜しい人を亡くしたもんだ。合掌。