双子の妹 (幻冬舎アウトロー文庫)
松崎詩織の作品を読むのもこれで5冊目になるが、表題作も含め3編の中編小説で構成されるこの作品集が、わたしはベストだと思った。おそらく心理ミステリに分類されるのだろうが、作者のしっとりとした、しなやかで、官能的で、繊細な筆遣いが、登場人物やストーリーを丁寧に描いていくと同時に、自分自身の心の襞に触っているような錯覚を覚えた。どの作品も読了後、余韻を感じさせるもので優劣つけ難いが、強いてあげれば女性作家ならではの作品である「陵辱の果てに」をあげたい。
麻生詩織 全曲集~北国はいいよね~
盛岡のカラオケスナックで聞いた、「北国はいいよね」の歌をぜひ覚えようと買いました。気に入った歌は「北国はいいよね」の他に「ろくでなし」、「背中めがけて投げキッス」、「紅葉前線」東北出身者はご機嫌になれますよ。
ザ・ヴィオラ
日経新聞2011年7月1日の文化面で紹介された、新進気鋭のヴィオラジャズミュージシャン田中詩織、待望のオリジナル1stソロアルバムです。
東京音大卒業後、ジャズの楽しさに目覚め、東京のジャズ系ライブハウスを中心に、多くのジャズミュージシャンと共演しながら、実力を磨いてきました。
ともすれば第3ヴァイオリンなんて揶揄されるヴィオラを「こんな素晴らしい音色の楽器を、みんなに聴かせないなんてもったいない!」とばかりに、あえて録音スタジオでは無く、ライブと同じ雰囲気を伝えたいとホールを借りきり、ジャズピアニスト伊藤志宏のサポートを受け、編集なし一発録りした中からの自信作を収録、田中詩織ならではの楽しく、時にはしっとりとした本邦初?のヴィオラジャズの世界を創り上げています。
アルバムタイトル曲の「The Viola」は、ヴィオラの一番美味しい音域を駆使して作曲されており、まさに田中詩織のヴィオラにかける想いを魅せつけられるようです。
今までと違うジャズを聴きたい方はもちろんの事、ヴィオラを演奏されている方にとってもヴィオラの可能性を再発見し、新しい音楽に取り組むキッカケになるアルバムだと思います。ぜひ一度聴いてみてください。
藤崎詩織イメージソング集「たいせつな君へ」
さて、このアルバムを、ただのときメモの藤崎詩織のイメージソング・コンピだと思ってはいけません。メモ系サウンドの立役者の一人、岩崎元是さんが大きくフィーチャーされている、すばらしいアルバムです。彼の特長とも言える90年代風ナイアガラサウンドがたっぷり堪能できる「夏に、まだ少し…」「虹の彼方に」はじめ、7曲でサウンドアレンジを担当。80年代AORバリバリのサウンドが楽しめます。ポップスの心を知っている人が作った、上質のポップスを楽しめるアルバムです。
神崎詩織1st写真集『reborn』
キャッチコピーには「今までに見せた事の無い。…云々」等々の常套句でセクシーな部分を結構強調しています。確かに衣装的には結構頑張っている部分は有りますが、被写体の外観(体型・顔立ち)から「爽やかさ」がかなり強調されており、セクシーな部分が余り感じ取れない内容でした。写真的には妙に凝ったアングル・コントラスト・フォーカスを採らないショットが多くすっきりとした感じを受けました。