花~すべての人の心に花を~
「花」が心にしみる名曲中の名曲であることは私が繰り返し述べるまでもないだろう。
名盤BLOOD LiNEで初めてこの曲を知ったとき、ヴォーカルは喜納トモコだった。BLOOD LINE所収の「花」はライ・クーダーのギターが冴えて、メキシコ風味がかった、あれはあれで名演だと思う。
しかし、喜納昌吉のヴォーカルでどうしても聴きたいという思いに強くとらわれる。そういう人にはこのシングルがお薦め。
スタジオ録音とライヴ録音の2ヴァージョンを収録。アレンジは基本的にはほぼ同一だけれども。
沖縄の自己決定権
先住の民の視点で発言してきた政治家は、アイヌモシリの萱野茂さんと、沖縄の喜納昌吉さんしか知らない。
それほどまでに、明治からの富国強兵、軍国主義にひた走った日本は、日本列島に多様に生き続ける文化を
滅ぼしてしまったのかもしれない。
いま、アイヌモシリにも私の住む東北にも、軍事基地と原子力施設の両方がある。とくに青森県下北半島は
原子力施設の集中する地域で、その危険な地域に爆撃機が飛んでいる。日本の北と南は、先住の文化が最後まで
生き続ける地域。そこが、こうした危険地域にされているのだ。
いまこそ、私たちは、自分自身で、自分の暮らす地域のあり方を決めなければならない。そういう魂の声が、
いくども、いくども、この本から聴こえてくる。
縄文10000年は戦争を選ばなかった文化。奇跡的な多様性をもつこの日本列島で、私はどう生きたいのか。
それが問われる本だった。