エアポート’80 [VHS]
70年代の映画ファンにとっては「エアポート」シリーズには思い入れがありますが、「コンピューターグラフィックに頼らないミニチュア(しかもブルースクリーン)」での特撮がチープで、かなり痛いです。「大空港」「'75」「'77」でオール・スター・キャストで頑張ったこのシリーズも、今回は凄いんだか、凄くないんだか、よくわからないキャスティング・・・アラン・ドロンに「エマニュエル夫人」のシルビア・クリステル、「タワーリング・インフェルノ」で泣く演技しかしてないスーザン・ブレイクリーと、グラスタワーの宣伝部長役だったロバート・ワグナーが恋人という設定。また「華麗な探偵ピート&マック」でロバート・ワグナーとコンビを組んでいたエディ・アルバートが大して重要じゃない役で登場。今は亡きコンコルドをフィーチャーした映画としては貴重かも。良くも悪くも、70年代的映画の最後の作品。
エアポートBOX [DVD]
70年代を代表するスカイパニックの4作品がついにBOX化!
それだけでもうれしいのですが、既発売の「大空港」には
日本語の吹き替えがありませんでしたが、今回の初DVD化の
「エアポート75」、「エアポート77」、「エアポート80」には
当時のテレビ放送の時の、吹き替え音声が収録されていて
感謝感激です。
当時私は、「75」は日本テレビで、「77」、「80」は
テレビ朝日で、小学校の頃に見たのですが、やっぱり今見ても
面白い作品だと思います。
これは是非、買いだと思います。
エアポート’80 [DVD]
この作品も、他のシリーズと同様、ポスターやCMを見ただけで非常に心魅かれていながらも、公開当時に劇場まで見に行く機会がなく、後にTV放映された時に初めて見て、すっかり夢中になってしまいました。
とにかく、アラン・ドロンのパイロット姿と、コンコルドの麗姿を見るだけでも値打ちがある――と、知人に紹介する時に必ず言っては呆れられているのですが、これは本当のことなので仕方ありません。『大空港』の時から感じ続けて来たことではありますが、本当に、どうしてこのシリーズに出演しておられる俳優さんたちは、制服姿があんなに小憎らしいまでにぴたりと決まるのでしょうか。今回は特に、それを着るのが「あの」アラン・ドロンですから、もう、似合わない筈などありません。文字通り、見事に絵になるパイロット姿には、思わず陶然と見入ってしまいます。また、所謂「乗り物」というものに対しては、幼い頃からさぼど興味を持つことの無かった私が、公開当時、ポスターに描かれたその姿を見ただけで一目惚れして、「一度は乗ってみたい」と感じてしまった、純白の怪鳥コンコルド……あの美しい空の貴婦人のパイロット役に最も似合うフランスの俳優さんはと言えば、矢張りアラン・ドロンしか考えられないような気がします。
物語は、シリーズ中でも最もスケールの大きいものとなっており、次から次へとコンコルドを、そして乗員乗客を襲う重大な危機の数々に、手に汗握りながら一気に見終えてしまいます。CGを駆使した最近の特殊映像に変に慣れてしまっている目で見直してみても、決して見劣りしないどころか、ずっと迫力ある出来映えにさえ感じられてしまうのは、これも、脚本・演出・演技――作品を構成する様々な要素の「確かさ」によるものでしょう。
TV放映時の日本語吹替音声も、本当に懐かしく聞くことが出来ました。