モーツァルト:交響曲第41番「ジュピター」 ヴァイオリン協奏曲第5番「トルコ風」
小澤征爾とモーツァルトというと、どうもあまりぴんと来ない……正直なところ、それまでそういう印象があったのは事実である。実際、あまり良い演奏にお目にかかった記憶がない。
しかし、この演奏はどうだろう。比較的小編成と思われるが、この水戸室内管弦楽団がまだ余力を残しつつ全力を出し切ったジュピター、甘美なトルコ風協奏曲、きらりと輝く逸品である。
さすがにこういう演奏となるとSACDは強い。一般的な印象と違って、CDよりもSACDの方が甘美さと伸びやかさにおいてまさっている。