金子な理由
2年ぶりの新作はカバー曲アルバム。GSから歌謡ポップ、セルフカバー、ヒット曲と、まるでちょっとした日本ポップ、ロック史。一見散漫なようだが、取り上げた曲への彼女の思い入れが深い曲ばかりで(各々の曲への自身のコメントもあり)、既知のベテランミュージシャンの抑制の効いた演奏をバックに、マリの年輪を重ねたハスキーかつ切れの良いヴォーカルが絶品!
一曲一曲の完成度が高く,彼女の持つグルーヴ感が聴く者の心を掴む。ゴリ、ゴリッとしたロック感覚の曲もいいのだが、あの岡本おさみ作詞、森園勝敏作曲の11、上田正樹の12(ギター:有山)には泣かされた。
ああ、大人のロックっていいなァ (マリと同じ歳の中年おやじだけど、何か!?)
SWITCH vol.27 No.11(スイッチ2009年11月号)表紙・巻頭特集:小栗旬[俳優たちの季節]
イケメン特集ですな。
毎年恒例の美女特集、もうやらないのか。
あれの方が個人的には楽しみにしていたのだが。
今回は旬の俳優が続々登場。
これはこれで読み応えあり。
中心は小栗旬。
小栗の人となりが伝わってくる。
この人、繊細で率直で、いい意味で裏表のないタイプだと見た。
瑛太との対談は面白かった。
B-ethics
金子マリの久しぶりのソロアルバムでプロデュースも彼女自身の意欲作。
先ず,目を引くのが豪華な作家陣で,忌野清志郎,,有山じゅんじ,高野寛,佐野元春,木村充輝,矢野顕子,さだまさし(!),チャーなどなど,金子マリの盟友や人柄,人脈の豊富さが伝わってきて,聴く前からワクワクさせてくれる。
作家陣も自分の個性を出しつつも,金子マリが歌うことをしっかり念頭に置いた曲づくりで,今この時代に歌うことの意味を伝えようとしているのが感じられる。
それは歌詞にしっかり反映されていて,有山じゅんじ,高野寛,さだまさし,それに金子マリ本人のものからメッセージ性が色濃く出ている。
ロック,ソウル,レゲエ,バラード,ブルースとあらゆるジャンルの音楽を飲み込んで聴かせどころ満載の今作にあって,白眉は「Bo-Sa-Tsu 」で,70年代のニューロック,アートロックを彷彿とさせる爆発力あるナンバーは,最近のロックでは聴くことが出来ない唯一無比のもので,金子マリのポテンシャルに心底ぶっとばされる。
このあとに続く「TAXI DRIVER 」は楽しいブルースで,「スモーキー・メディスン」の盟友チャーとの夫婦漫才のような息のあったボーカルの掛け合いは聴いていてニヤッとさせてくれる。
金子マリのボーカルの素晴らしさは言うまでもないが,音楽の力を信じている前向きさをこのアルバムからは強く感じた。