フジ子・ヘミングとウィーンの仲間たち/サントリー・ホール・ライヴ [DVD]
衝撃的な 出会いだ これはもう右手と左手で 弾いている音ではない
とくに最初の曲は 涙がちょちょぎれるほどだった。
普段はクラッシクなんて 聞かないんですが これはかなり衝撃的だった。久しぶりに出会ったいい音です。最初の曲だけでも 一見の価値あり。
紙のピアノの物語
「紙のピアノ」と聞いて、あ~そんなの昔あったなぁ、という懐かしい思い出に浸りながら読みました。今のように安い値段でキーボードが、売られていなかった時代、ピアノは今よりずっと高価な特別なものでした。
私は、3人の子供とピアノ教室に通うようになってお稽古をあまりしない時、子供に読んで聞かせました。今の子供って、自分が恵まれているっていう事も気づいていないのです。
地道な努力を実らせる主人公をみていて、きっと自信を失った大人も感動する物語です。
絵は、研ぎ澄まされたフジコへミングの感性を思う存分堪能できます。特に猫やネズミの絵がとってもかわいい。
ほんの少し、勇気をあげる (To you from Fujiko Hemming)
こうゆう勇気を与える系の本ってたくさんでてますよね。
でも これは日本中のすべての中でも上位です。
19歳の私には19年間で読んだものでNo,1.
涙。でした。
イングリット・フジコ・ヘミング ピアノ名曲集
柔らかくてま〜るい音の粒が、空気をたっぷりと含んだ自然素材のブランケットのように優しくわたしを包みこむ。その肌触りは、「そのままでいいんだよ」と髪をなでてくれる理想の母親の手のひらのようでもある。
その手は、節くれだってしわがいっぱい刻まれてもう美しくはないかもしれない。この人が生み出す音を聴いていると、もうそれがどんな曲だったかはどうでも良くて、ただひたすらその音色を味わっている自分に気がつく。そして、もはや無意味になってしまったものにいまだ拘束されている自分を、「ほう」という長いため息とともに手放す。
このピアニストの放つ音色に宿る魅力とは、つらくとも人生をあきらめることなく、年を重ねてきたものだけに与えられる不思議な癒しの力なのかもしれない・・・。
フジ子・ヘミングの奇蹟~リスト&ショパン名演集~
「世界一のリスト弾き」の評判は、決して過大評価ではないようです。ラ・カンパネラ以外はパッとしない、退屈な曲が多いリストの作品群。フジ子の手にかかると、こんなにもドラマチックに情感豊かに聞こえるのか・・・と、価値観すら覆されるのです。
ディスク2には、ドイツSWR放送局にラジオ出演した際の音源(1988年録音)が2曲収録されています。特にこちらの「ラ・カンパネラ」が素晴らしく、ディスク1と聴き比べてみても違いが明白です。この1曲だけのために、このCDを買っても損はないと思います。
7曲目の「ます」から8曲目の「ノクターン第1番」へ、リストからショパンへのバトンタッチにどうしても違和感があり残念です。この違和感はサラッと聞き流すことができません。「ショパン作品集」「リスト作品集」として、別々にリリースされたほうが聴きやすいと思います。「世界一のリスト」を聴いた後では、「並みのショパン」に聴こえてしまいますし。そこそこのスピーカーで聴くと、「ショパン作品は録音環境が悪いのかな~」と疑ってしまうほど、キレがないぼんやりした演奏に聴こえます。