28デイズ・レイター~ザ・サウンドトラック・アルバム~(CCCD)
2010年現在、3作目にあたる『28ヶ月後(原題:28 MONTH LATER)』が制作中の28シリーズ。
その記念すべき第1作目にあたる『28日後(原題:28 DAYS LATER)』のサウンドトラックです。
サントラのレビューなので映画の説明は省きますが、このサントラ、作品としても非常に良作だと思います。
作曲者John Murphyの楽曲はゾンビ映画のサントラにも関わらず、追いかけ回される時に流れるようなスピーディで迫り来るような楽曲は必ずしも多くはありません。
それよりも絶望感を募らせるような楽曲、アンビエントで浮遊感のある楽曲やノイジーにかき鳴らされるギターをフィーチャーした楽曲など、これまでのホラー映画とは違ったテイストの曲を使用し、他の同ジャンルの映画と差別化がうまくできているなと感じました。
中でも次作でも少し変えて使われたシリーズのテーマ曲とも言える絶望的なナンバー、In The House - In A Heartbeatは名曲です。映画をすでにご覧になった方はさらなる絶望感を味わえるのではないでしょうか(笑)
また、作曲者以外のミュージシャンの楽曲も3曲収録されています。
アンビエントミュージックの巨匠BRIAN ENO、チープなシンセ音を効果的に使ったインディーロックバンドGRANDADDY、エンディングで流れる不思議な雰囲気を持つエレクトロニカバンドBLUE STATES。
どれも良曲で映画のシーンをより印象づけています。
・・・といろいろと誉めまくってますが、やっぱりサウンドトラックですのでまずは映画を観てその後、本サントラを楽しんで頂ければより鮮烈に生々しく響くと思います。ぜひ、映画と併用してお楽しみください。
ちなみにどうやら現在もコピーコントロールCDしか出ていないようです。。。購入の際はご注意を!
頭上の敵機 [DVD]
ドイツ本土白昼爆撃をするB17爆撃隊が舞台である。
損害の大きい部隊の立て直しにかかった新任指揮官の心理を淡淡と描く
ヒューマンドラマと言える。全編モノクロ作品のせいか空撮を含めた敵機との
交戦シーンなどはリアルな映像になっている。
新任指揮官は前任とは違い部隊を厳しく鍛え上げる。それに反発して一時は
反乱も起きそうになるが、次第に部下は新指揮官へ信頼を深めていく。
部下に厳しく接しながらも、やがて芽生えてくる温情に葛藤し苦悩する
指揮官をグレゴリー・ペックが表情豊かに演じている。
最後には、自らの任務と自分が育てた可愛い部下を爆撃に行かせたくないという
極限の心理状態にまで追い込まれた指揮官。難しい役柄を最後まで見事に演じ切っている。
物語が戦後、爆撃隊跡地の飛行場を訪れた副官の回想で始まり、そして最後にまた
回想から現実へ戻るという設定が観終わった後にほっとしたものを感じさせる。
「戦う翼」に並ぶ一級作品。
長いお別れ (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 7-1))
村上春樹訳の「ロング・グッドバイ」が話題になったようだが、私は清水俊二訳のハヤカワ文庫
版の「長いお別れで十分」である。私にとっての表題は「ロング・グッドバイ」ではなく「長い
お別れ」なのだ。確かに今、初めて読む人にとっては、村上の新訳が今風で良いかもしれない
が、昔からのチャンドラー・ファンの者にとっては、清水訳を支持するのではなかろうか。
両者の訳に多少違いがあるようだが、瑣末な問題に過ぎない。昔の作品であるし、時代背景を
考慮すれば、むしろ清水訳の方がノスタルジーがあっていいと思うのだが。つまらいこだわり
かもしれないが、ミステリは文庫がいいのだ。「ロング・グッドバイ」の装丁画もマンガ的で
気に入らない。ま、しかし、村上春樹の新訳が出たことによって、若い読者にチャンドラーの
名作が見直されることになったことは良いことかもしれない。また、いつの日か購入すること
になっても、私は文庫版の「長いお別れ」を選ぶだろう。
ロング・グッドバイ
丁度少し前にペーパーバック版の英文を清水俊二訳の文庫本で参照しながら読んだのですが、有る部分がスパッとカットされてるのではなく、台詞や情景描写中の数語が端折って意訳されてる部分が多々ありました。そう言う意味で今回の村上春樹訳「ロング・グッドバイ」の登場は完全本としても大いに価値があると思います。
清水訳の味わいも捨てがたいのですが、極端な意訳をせず丁寧に一語一語訳してあるだけに、村上訳の方がオリジナルの世界をストレートに感じさせてくれます。あの名台詞の数々も素敵です。
どちらかと言うと清水訳の方が意訳の幅が広い分、よりセンチメンタリズムを感じさせてくれる気がしないでもないですが、村上訳は、深々と地味にその辺りが胸に響いてくる感じですね。
いずれにせよ、この名作が新たな訳で読めるのは喜び以外の何物でもありません!
アヴェ・マリア100%
とても癒されます。特におすすめなのが、カッチーニのアヴェ・マリアです。すばらしいです。ホルストも平原綾香さんの曲で注目あびていますが、教会音楽にふさわしく荘厳な感じです。有名な曲もあまり聞いたことのない曲でも、聴き応えあります。リラックスしたい時に是非どうぞ。