花咲ける青少年 特別編 1 (花とゆめCOMICSスペシャル)
アニメ化が切欠なのは当然ですが原作完結10数年ぶりの外伝集は感慨深いですね。
樹なつみ先生の絵柄は本作の本編や「OZ」を描いた後も変化していったのですが
当時の絵に意図的に戻されているようで、旧作を直に目を通していた身としては感無量といった所。
この1巻のエピソードで一番、印象が深かったのはカール編。
他の漫画なら本編でも主人公になれるのにね(笑。
花咲ける青少年 プレミアムファンブック (花とゆめCOMICS)
当初の予定はA4サイズとありましたが、A5サイズとなっています。
「花咲け」のファンブックとしては楽しんで物語を振り返ることができました。
イラストを期待されている方は少し物足りないと思います。
原画展も開催されることですので、樹先生の作品の原画集、イラスト集の出版を切に希望いたします。(A4サイズで)
(ファンブック全96ページ)
描き下ろしの表紙はそれぞれのお花を胸にステキです。
◆第1部◆「STAGE」
4P〜原作キャスト紹介、相関図
34P〜アニメキャラクターデザインノート
38P〜声優さんからのメッセージ
42P〜舞台キャスト座談会
◆第2部◆「BACK STAGE」
50P〜クロニクル 年表と共に振り返る
58P〜樹先生ロングインタビュー
マハティ編掲載から2年後の本編連載、ルーツ、花鹿、立人の誕生秘話など初めてお聞きするお話はとても興味部深く、読ませていただくことが出来て良かったです。
66P〜特別公開!ご自分用ネーム
68P〜キャラ達ファッションチェック!
◆第3部◆「ENCORE!」
アンコールに応えていただき嬉しいです!
82P〜由依ちゃんが案内役の描き下ろし漫画、スクールライフ探訪
カール高校時代とルマティ10歳の姿は特別編で読ませていただきましたが、ユージーン13歳、立人14歳は必見です。(各3Pずつの掲載)
94P〜愛の言霊〜FAN VOICE
Moody Blues
スタレビの曲はどうして心にぐっとくるんだろう。そんな思いのする曲がこのアルバムにもたくさん詰まっていた。元気になれる曲もあるし、ハートブレイク調だってある。聴く者の心理にグサリとくる歌詞も絶好調だ。中でも「どうして」「7月7日」はぐっ!とくる。
花咲ける青少年 特別編 2 (花とゆめCOMICSスペシャル)
本編第一話マハティ編が描かれたのが昭和62年。
約20年前に連載された長編の主要キャラの過去を綴る番外編の第2弾です。
普通、番外編は連載直後に描かれますが、
この番外編は20年経った今、当時と同じ筆致で生き生きと描かれています。
しかも本編は完結していますので、
番外編の殆どは過去にさかのぼり、キャラ達はどんどん若返った姿で
再登場しますので萌え炸裂!(中でも立人親子は必見!)
1話はハリーと花鹿の母親キティの出会い編
2話はルマティの幼少時代の過去編
ハリー編はNY市警の警察官キティとの出会いですが、
油の乗っている男盛りのハリーが、ただ一度の本物の恋をする物語。
こちらは本編第一話のマハティ編と呼応する形ですので
マハティ編を読み返すと、面白さは倍増です。
2話のルマティとクインザ編は、幼いルマティとクインザの
主従関係を描いていますが、平民から選ばれた侍従候補生4人の
テスト期間での物語。
クインザは本編では唯一死んでしまった主要キャラですが、
悪魔の様な底なしの不気味さと、ルマティに対する母性とも取れる様な
優しさの二面性を併せ持つ不思議なキャラ。
悪役と一言では片付けられない存在感と壮絶な美しさです。
これを読んで、樹なつみという漫画家に
自分の人生、どれだけ楽しい時間を過ごさせて貰ったか
そして、筆者の頭の中の湧き出る創作の泉は全く枯渇していないと
改めて再確認した番外編です。