人生を豊かに歩むために大切なこと どうでもいいこと
フランス流の個人主義の立場から、周りの常識に流れがちな日本人を批判する内容なので、個人主義の弊害や日本文化の長所に対する評価が正当とは思えず、その点を不満に思わざるをえない。日本に住んでいて、日本を批判することで、生計をたてるなよ!とも思う。
しかしながら、昔ほど「世間体が悪い」ということをあまり気にしなくなったとはいえ、周囲から批判されることを過度に意識する人が日本人に多いというのは、実感としても感じるところ。筆者の立場がぶれないため、ある意味鋭い指摘ができるのだろう。
本書の主張に同意しない人も、一読の価値は十分にあると思うので、五つ星としました。
太極拳が教えてくれた人生の宝物~中国・武当山90日間修行の記 (講談社文庫)
自分は、「負けない生き方」をテーマに、養生としての空手の修行や抗加齢医学の勉強を行っている医師です。
この本は、偶然書店で手にし一気に読んでしまい、いても立ってもいられなくなりレビューを書きます。
G師父の言葉の、「魂が疲れている」が自分の今の状況とまさに当たっており、自分の人生を振り返る事が出来、またG師父とのやり取りは、今後の人生を生きる上で大きなヒントが詰まっていると思います。また、中医学が、日常的に行われているシーンがあり、この場面だけでも東洋医学に興味のある方には、参考になると思います。
武当山から帰る時に、G師父との分かれる当たりのところでは、師弟の枠組みを超えた人間としてのつながりのすばらしさに涙が出てしまいました。
読み終わったばかりで、まだ自分の感情の整理が着いていませんが、今後、ことあるごとに再読するに足る書籍と感じます。