どんまい! Don’t Mind DVD-BOX
2007年11月の時点で主演の相武紗季さん唯一の代表作だと思います。
他の民放ドラマではあまり評価が芳しくないようですが、このドラマでは
明るく元気な新米ヘルパーを等身大で演じており、好感が持てます。
実際の介護の現場は、ドラマでは描きづらいところがあると思いますし、
各テーマの掘り下げ方もすごく浅いですが、介護を扱ったドラマとしては
十分にまとまった良い作品になっているのではないかと感じました。
残念なのは(NHK製作のDVD全てに言えることですが)DVD化する際の
配慮が全くと言っていいほど無いことです。本放送では1回15分ですが、
DVDで毎回15分ずつしか見ない人はまずいません。まとめて見たいから
購入する人がほとんどだと思います。とすれば、毎回冒頭に挿入される
前回のあらすじは邪魔なだけです。正味10分しかない前回の内容なんて
振り返ってもらわなくてもちゃんと覚えています。
少しでも作品に対して思い入れがあるなら、こういう配慮の無い作りには
ならないはずですが、この局製作のDVDはどれも手抜きでしかも価格は
高いときているので、ほんと困りものです。
このドラマは続編を30分、45分単位の連続ドラマとして製作してもやって
いけるのではないかと思いますので、続編を希望する人が増えるようDVD
商品としてももうちょっと頑張って良いものを作って欲しかったです。
親父の涙万屋錦之介―淡路恵子特別インタビュー
買ってよかったと思いました
実はあまり期待してなかったのに 錦之介さんの人となりが描かれていて
さすが 素晴らしい役者さんだったんだと懐かしく嬉しく感じました。
スターならではの波乱万丈の人生でしたが、涙の場面では錦之介さんは
素晴らしい方だなっと思います
現実逃避がしたかった なんかわかる気がします。息子さんに愛され
淡路さんに支えられ人生を送られたご本人は 淡路さんにはきっと
心から感謝されてると思います。
凛として、ひとり
文章のすみずみに 錦之介さんに対して配慮が感じられ 好い本でした。
もっと踏み込んでほしかったのですが 作者も立場上相手を考えてすべては
かけないといい 物足りない感じはしますが 文章が口語体で かたくなく
隣で語りかけてるようで 心に訴えかけます。
人間性が素晴らしく清い心 と たくましい生き様 4男に対する悔恨 が描かれており
心うつものがあります。
さすがだなと思われる作者の聡明さが詰まったご本です。お勧めです。
香港パラダイス [VHS]
晴れてDVD化された「ファールプレイ」を楽しみながら、日本にはゴールディ・ホーンみたいな女優さんっていないね、との家人からの問いかけに、そうだね、と頷きつつ、いやそんな事はないと思い浮かんだのが斎藤由貴だった。
それは、なにも、両者が共にどんぐり眼がチャームポイントである事のみを指して言っている訳ではない。
最近、あまり活躍の場に恵まれていないのが残念だが、80年代から90年代にかけて、彼女は紛れもなくお茶の間の人気者だった。
中でも、東宝専属女優として、スクリーンでも活躍していた彼女は、コメディアンヌとしての魅力に溢れていた。
「恋する女たち」や「トットチャンネル」と言った大森一樹作品が印象的な彼女だが、最も“日本のゴールディ・ホーン”との称号に相応しい作品と一押ししたいのは、「香港パラダイス」である。
パリに憧れる平凡なツアー・コンダクターの女の子が、香港ツアーを引率中に、香港の秘宝を巡る者たちの争奪戦に、訳も分からぬままにどんどん巻き込まれる。
香港から東京、そしてまた香港へ。台湾マフィアに殺し屋、警察、マスコミに謎の男が入り乱れ、奇想天外なノンストップ・アクションコメディにして、サービス満載のB級エンタテインメント。
その中で、斎藤由貴は、大きな瞳を見開きながら、叫び、走り回り、海へも豪快に飛び込む。
疾走するその身体的アクションの解放感とコメディ女優としての自負。アイドルから女優に転身したその魅力が切り取られる。
小林薫、相原勇、大沢誉志幸、小野みゆき、淡路恵子に、天本英世や内藤陳までもが登場。
香港の魅力を隈なく写し取った撮影監督は、ハリウッドからも請われて活躍した高間賢治。魔都香港の妖しげで煌びやかな美術セットを造形したのは、御存知木村威夫だ。
まるで、フィリップ・ド・ブロカの「リオの男」や「カトマンズの男」を連想させるような今作の監督は、金子修介。
彼はかねがね日本のピーター・ハイアムズかジョン・バダムだと秘かに思っていたのだが、もはやキャリアの長さから言っても、ふたりを超えたと言っても過言ではない。
アクションからコメディ、ファンタジーにラブ・ストーリーまでいかなるジャンルに於いても、いずれもエンタメ映画としてウェルメイドな出来に仕上げる卓抜した職人技は、今作でも遺憾なく発揮されている。
大手4社のうち、最も過去の作品群のソフト化にも廉価化にも遅れを取っている東宝だが、是非とも、DVDにて、広く映画ファンに評価されるべき作品だと思う。