Teenage Dream
デビューアルバムの前作「One of The Boys」は、シングルカットした5枚のうち3枚がTop10入りし2ndシングル「I Kissed a Girl」は7週連続首位を獲得するなど、アルバム自体も大ヒットを記録した。
否が応にも注目が集まるそんなプレッシャーの中で作られた2枚目のアルバム「Teenage Dream」。
多くのアーティストが大ヒットの後の作品ともなると力が入りすぎて、結果的に凡庸な作品になったりしがちなので、期待半分不安半分、そんな思いで聴いてみた。
早くも2ndシングルとなった一曲目のタイトルトラック「Teenage Dream」でその半分の不安は期待へと変わる、リードトラックに相応しい力強い作品。
そして先行シングルとして発売され大ヒット中の3曲目「Carifornia Gurls」。
最初聴いたときは在り来りな今流行のダンスチューンでそんなにいい曲とは思わなかったが、何度か聴いているうちに自然にサビの部分で口付さんでしまうような、中毒性のある曲。
アルバムの中の曲として聴いてみると既に何度も聴いているせいもあるのだろうがこの曲が際立っている。
前半の5〜6曲まではそれぞれ個性があり、惹きつけるものがあるのだが、後半になると何故か飽きてしまう。耳に残らなかった。
あと、クレジット表記はないが輸入通常アメリカ盤には2曲Hidden Track(Remix)が収録されており、楽曲自体が悪いわけではないのだが、それが却ってアルバムのトータルバランスを乱してるような気がした。
Hidden Trackを切って、後半にガツンとインパクトのある曲、またはバラードでもあと1〜2曲入れてくれたら(もしくは差し替え)、アルバムとしてはかなり完成度の高いものになっていたのではないかと思う。ただ後半の楽曲それぞれ悪いわけではなく、捨て曲というわけではない。シングルカットされることで輝く曲もあると思う。
退屈に思えた後半も、アルバム全体を聴きこんでいくことで評価が変わってくるかもしれない。
前作以上に実力をつけ、成長・進化し続けているKaty。それをこのアルバムでしっかり感じ取ることができる。
今後も目が離せないアーティストであることは間違いない。