立川談志 古典落語特選 DVD-BOX
落語はあまり熱心に見たことがなかったのですが、池袋の芸術劇場で体験したこの方の噺には引き込まれました。今ではDVDを新幹線での出張時にノートPCで見るのが楽しみです。生き様の迫力というか、見た後は自分に乗り移ってしまうような感覚です。
立川談志自伝 狂気ありて
私は立川談志のファンだ。だから買ってしまった・・・。前作の”遺稿”がラストだと思ってそっちも買った。
もしかしてまた出るのかもしれない。まぁ、また買ってしまうだろう。手塚治虫のネオファウストも未完だった。
太宰治のグッドバイも未完。立川談志の最後の作品も未完。立川談志一筋縄にはいかない。わかってるつもりだったが
また突き放された感じだ。”狂気ありて”まさに代名詞。
遺稿
やはり、談志はただ者ではない。
病床にありながら執念で書き続けた、まさに絶筆の書である。
相撲を活気づけるアイデア満載の「角力」。
議員時代の裏話に驚かされる「小沢一郎」や「浜幸、健在なり」。
対外関係に軽くお灸をすえる「基地問題」や「北方領土を返せ」。
「噺家の出囃子と枕」といった芸談の数々。
さらに、佐藤栄作や石原慎太郎、手塚治虫、三橋美智也、
小松左京、ホーキング青山らとの交遊談など、
高座で呼びものだったマクラの時事放談がよみがえったようだ。
「言文一致」ならぬ「談文一致」と呼びたくなる文章からは、
しゃべれなくなってしまった家元の声がする。
世間に流布する想定内的な常識に、独自の視座からずばりと切り込み、
もの言いをつけるあの肉声が聴こえてくる。
それにしても家元の記憶力と妄想力にはびっくり仰天だ。
興が乗ると筆が止まらない。
話がたびたび脇道にそれるのだが、その脱線ぶりがまた愉快。
さすが、談志は死んでも面白い。
現代落語論 (三一新書 507)
言いたい事は何なのか。
談志師が何を言いたいのか
初版でこの本を手に入れた僕は、
丹念に読んでみたが、
何かをやりたい若さが迸っている事だけは分かるが、
落語を具体的にどうしたいかはちっとも分からなかった。
だから僕は談志師の噺を聞く事にした。
本を読むよりも。
当時の圓鏡師は「談志が死んだ」と言う
回文のクスグリを言って笑いをとっていた。
僕もおかしかった。
2011年11月21日、喉頭がんにて死去。
ご冥福をお祈りします。
立川談志プレミアム・ベスト落語CD-BOX(芸歴50周年記念)
「立川談志ひとり会」のCD全集で、主だったところが
出そろったと思っていたら、掘り出し物が一杯の全集が
登場してきました。
CD全集を持っている人はもちろんのことですが、師匠の
魅力が詰まっているこのプレミア集は、これから「談志」
を聞いてみようと思っている人にもお薦めです。
最近は、TVやラジオでも、師匠の落語を聞ける機会は
あまりないのですから、こうした全集はとても貴重です。