最後の恋―つまり、自分史上最高の恋。 (新潮文庫)
題名に引かれて読みました。
最後の恋 つまり 自分史上最高の恋
女性作家8人が描く、ライトな感じ、カジュアルな感じの恋愛小説です。
場面設定、ストーリー展開などに、意外性・ユニークさがある恋の物語です。
題名から、切ない恋を想像していたので、意外でした。
沢村凛「スケジュール」 、谷村志穂「ヒトリシズカ」、角田光代「おかえりなさい」、柴田よしき「LAST LOVE」などが、印象に残っています。
軽い気持ちで読めてしまう、軽快な小説集です。
(35)
地のはてから(上) (100周年書き下ろし)
とても苦しい、とても厳しい話しでした。
読むほうも気持ちに余裕がないと凹みそう。
2世代の女性(母、娘)を中心に書かれています。
二人とも『生きていく』という力強さがあるけど、かといってポジティブとか、前に向かって頑張ろう!とかではなく
その時代はこんなもんなんだよと、淡々としていて、だからこそそれが生々しい。
今の時代に生きている私達から見て、良いことが全然ないんじゃないかと思える厳しさだけど
彼女達は毎日を生きている。
私は、とわと三吉の淡い恋をとても楽しみにしていて、いつ三吉が出てくるのか楽しみにしていました。
でも、私の想像とは大きくかけ離れた再会。
衝撃的過ぎて涙が出ながらも、でもそれもリアルなのかな
あんなに爽やかだった三吉が、変貌してたのも「時代」
それにしても、『ニサッタ、ニサッタ』でのあの素敵なおばあちゃんがとわだったなんて
こんなに厳しい生活をしていた祖母からもあんなにぐうたらな孫ができるなんて
けど、それもリアルか
読みながら、高村薫さんの『晴子情歌』を思い出しました。
そこまで重たくはないけど